YouTube「サボリーマンのガンプラ製作部」にて、ガンプラ作品とその製作工程を投稿している「イーサン」さんが、新作を公開しました。

 今回使用したキットは「MGEX 1/100 ユニコーンガンダム Ver.Ka」。レジンを用いた大迫力のジオラマは、もはやアート作品。2023年を締めくくるにふさわしい作品に仕上がっています。

 「MGEX 1/100 ユニコーンガンダム Ver.Ka」は、キット自体にLEDが含まれており、素組みでもユニコーンガンダムの特徴的なサイコフレーム機構の発光が再現可能、というハイエンドブランドモデルです。

MGEX 1/100 ユニコーンガンダム Ver.Ka

 そんなキットを、今回イーサンさんが大幅アレンジ。今回も製作工程はYouTubeで公開されていますが、完成した作品は素人目で見ても、まさに圧巻の出来栄え。アニメ劇中で特に印象深い、最終決戦のサイコフレーム結晶化シーンを、高い製作技術を用いて完全再現しています。

レジンによるサイコフィールドの表現も秀逸

レジンをひっかくようにモヤを作っています

■ 注目は結晶化したサイコフレームの表現方法

 レジンとフレキシブルLEDによる、サイコフィールドの表現もさることながら、特に注目すべきは、ユニコーンガンダムのボディからあふれて結晶化したサイコフレームの表現方法。

 ユニコーンガンダムの結晶化状態は、すでに別キットで商品化されているため、そちらからパーツを流用することもできたのですが、イーサンさんは敢えてそれを選ばず。色味の異なる3種類の細かいガラスの結晶を、UVレジンで接着していくという手法で再現しています。

使用したガラスの粒

ガラスの粒をキットに接着していきます

 これはイーサンさん自身が特にこだわったと語る工程。既存のキットでは表現しきれない鉱物感や、複雑な輝きを表現しており、原作のような神々しさを感じる仕上がりとなっています。

総製作期間は3か月ほど

途方もない労力と集中力を要します

 しかしながら、当然この表現には途方もない労力と集中力、そして作業時間を要します。一度に張り付けることができる結晶の量が少ないため、少し貼り付けては接着剤の硬化を待つ、という流れを何百回と繰り返す必要があり、腕一本作るのに5~6時間ほど、全体としては30時間ほど費やしたのだとか。精神的にはかなりストレスを感じながらの製作だったようです。

■ 自己評価は90点 「見た人にインパクトを与えられる作品づくりを目指す」

 総製作期間およそ三か月にわたる作品は、完璧と言っても差し支えない原作再現度。こだわり抜いた結晶表現も、LEDの光が美しく反射し、まるでアニメからそのまま飛び出してきたかのよう。

最終決戦のシーンを完全再現

 イーサンさん自身は今回の作品を「90点」と評価。満足の行く出来栄えとなったようですが、「完璧ではないですし、まだまだレジンアートとガンプラを絡めて作りたい作品はたくさんあります」と、さらなるアイデアを構想中であるもよう。

 インタビューの最後に「1つ1つの技術の向上はもちろん、これまで挑戦したことのない技法をどんどん取り入れて、見た人にインパクトを与えられる作品づくりを目指していきます!」と、今後の意気込みを語ったイーサンさん。2024年はさらに進化した作品を見せてくれることでしょう。

<記事化協力>
イーサン(サボリーマンのガンプラ制作部)さん(@Easy_Gunpla

(山口弘剛)