「機動戦士ガンダム」シリーズの戦闘シーンといえば、そのシチュエーションは宇宙空間や陸上、海中などさまざまですが、どうやら家の中でも激しい戦いが繰り広げられていたもよう。

 X(Twitter)ユーザー「プラモデルno.514」さん(以下、投稿主さん)が製作したのは、削れた家の壁にめり込み、動かなくなったザクと、それを見つめながらも、ビームライフルを構えるガンダムのジオラマ。発想が実にユニーク!

 普段から、通常のジオラマに加え、日常生活にガンプラが溶けこんだかのようなジオラマを製作し、主にYouTubeで公開している投稿主さん。以前製作した「壁カタパルトから発進するストライクガンダム」は125万回も再生されるなど、大変好評だったようです。

壁カタパルトから発進するストライクガンダム

 これを受け、前作よりもインパクトある作品にするにはもう「破壊」しかない……と思ったのが、今作の経緯。戦闘シーンと住宅建材を上手く融合できないかと日々考え、閃いたアイデアなのだそうです。

 使用したキットは「HGUC 機動戦士ガンダム MS IGLOO ザク地上戦セット 1/144スケール」。「ワッパ」や「61式戦車」もセットになっており、これらもジオラマにしっかり登場。ガンダムは過去に製作し、ディスプレイしていたものをそのまま用いています。

アダプターに乗るワッパ

61式戦車も

 ジオラマ部分は、MDFボードやフローリングシート、コンセントパーツなどを活用して、馴染みある室内風景を完全再現。まさにそこで本当に戦闘が繰り広げられたかのような臨場感にあふれています。

住宅の一角を完全再現したジオラマ

 中でも投稿主さんが特にこだわったと語るのは「住宅の壁の土砂部分」。ホビー用のポリスチレンフォームを削り、3種類のジオラマ用情景テクスチャーペイントで着色。壁紙と土砂の境目を丁寧に塗り分け、より日常と非日常が強調されているよう仕立てられています。

特にこだわったと語る土砂部分

 その出来栄えについては、投稿主さん自身も「シンプルに『ザクが住宅の壁に衝突した』を表現できたと思います」と、納得の仕上がりとなったもよう。実は当初の予定では、土砂部分に崩れかけた橋やトンネルを作ろうと思っていたそうですが、「結果的には(断念して)良かった」と、製作を振り返っています。

 もちろん今作も、製作中の様子はYouTube「プラモデルno.514」にて公開中で、同様の「住宅シリーズ」はアイデアがあるとのこと。次は一体どんなシーンになるのか……今後の作品にも期待せざるを得ません。

<記事化協力>
プラモデルno.514(@plamodel_no514

(山口弘剛)