日本中を驚かせた、お笑いコンビ・南海キャンディーズの山ちゃん(山里亮太さん)と、女優の蒼井優さんとの結婚報道。その結婚会見が2019年6月5日に都内で開かれたので行ってきました。

 山ちゃんの結婚報道が出たのが6月5日の午前8時ごろ。そして、興奮冷めやらぬ中、株式会社よしもとクリエイティブ・エージェンシーから結婚会見の招待状が届いたのが午前11時。まさか、おたくま経済新聞の編集部にも招待が届くなんて……。これは行くしかない!ということで、会見場にかけつけました。

 受付時間は18時と書いてありましたが、筆者が会場となるヒルトン東京「菊の間」に着いたのは、その1時間半前の16時30分。しかし、すでに多くの記者たちの姿が……。結局、筆者は19番目の到着でした。「マジか……」。会場は、和やかな雰囲気でしたが、どこかピリピリとした緊張感もありました。

 18時を過ぎ、会場である「菊の間」に、スタッフの誘導で通されるカメラマンや記者たち。中に入ってみると、とても広々とした空間でしたが、すぐにテレビカメラや記者たちでギュウギュウに埋め尽くされてしまいました。

 みなさんは、山ちゃんと蒼井さんの前に花が飾られていたのを覚えているでしょうか?実は、会見が始まる前は、2人の机に飾られていたのですが、それだと2人が見えづらくなるというカメラマンたちの指摘で、急遽、もう一つ低い机が前に用意されそこに飾ることになったのでした。そのため、結婚会見が始まる前は、少しバタバタする場面も。また、会場の別の一角では、各テレビ局や映像媒体の撮影位置を決める順番の抽選が行われ、1番を引き当てたのは日本テレビでした。

 そんな中、会見場にはワイドショーなどでお馴染みの芸能レポーターの人たちの姿が……。筆者は、芸能レポーターというと、梨元勝さんと前田忠明さんの犬猿バトルのイメージが強く、仲が良くないのかなぁと思ったら、意外とみなさん仲が良く、「こっち座る?」「俺はどこでもいいよ」みたい会話を和やかにされていました。

 そして、いよいよ2人の登場。2人が姿を現すと、一斉にフラッシュの嵐。一礼して席に座ると、山ちゃんが「お気づきのとおり、ガチガチに緊張しております」と一言。そして、司会のお笑いトリオGAGの宮戸洋行さんに、挨拶を促されると、まさかのマイクを持たずに話し始めようとする山ちゃん。司会から「山里さん、(芸歴は)何年目でしょうか?」と突っ込まれていました。いきなりのミスに山ちゃんは「すごいスピードで失望するのはやめてください」と、蒼井さんにお願いしていました。

 「6月3日に入籍させていただきました。今日はどうぞみなさん、よろしくお願いします」という挨拶の後、ハプニングが……!なんと2人の前を横切ったカメラマンが盛大に転んでしまいました。すると「あの~、今のところ一番おもしろいんですよぉ……。高校球児のようなヘッドスライディングで……。それはナシじゃないですか?」と、すかさず突っ込みカメラマンのミスをフォローするという、さりげない優しさで会場を和ませてくれました。

 そして、2人が出会ったきっかけについて話し出した山ちゃん。相方のしずちゃんから紹介してもらったことを話すと、ここでしずちゃんが、なぜかボクシンググローブを付けて登場。山ちゃんの心臓の部分にパンチをヒットさせると、「お前か!ワシの大事な親友を奪ったのは!」とコメント。そんなしずちゃんに、山ちゃんは「しずちゃんが紹介してくれたくだり、どうしてくれるんだよ……」と、いつもの南海キャンディーズらしいやり取りで会場の笑いを誘っていました。

 しずちゃんは、蒼井さんを紹介した理由について「優ちゃんのことがめっちゃ好きなんで、南海キャンディーズに取り込みたい」と思っていたと話し、「私が女優業で忙しい時に代わりに出てもらって。けっこう芝居もできそうだし。おもろい顔もしてるし」と語ると、「どっから言ってるの。上から目線で」と山ちゃんから突っ込まれ、笑いを取っていました。

 ここで芸能レポーターから、まだ何も話していない蒼井さんに「山里さんと結婚しようと思った最大の理由を教えてください」という質問が……。すると、蒼井さんは考えて首をひねると、山ちゃんから「首をひねっちゃダメよ……?今の質問に絶対、首をひねっちゃダメなんですよ?」と言われてしまっていました。そして、「一緒にいて、しんどいくらい笑わせてくれたり、人に対しての感動することと、許せないことのラインが一緒。あと、金銭感覚が似ている」と話した後、「冷蔵庫をちゃんとすぐ閉めること」と話しました。すると、山ちゃんから「今の出し方で冷蔵庫が来たら、出切ったと思われる」と突っ込まれると、蒼井さんは慌ててえ「あと、優しい」と付け加えましたが、「ざっくりです」と山ちゃんからさらに突っ込まれていました。

 今度は、山ちゃんに芸能レポーターから質問。告白の言葉について聞かれると、「僕と付き合ってみます?」と、まさかの上からだったという回答。瞬時に会場の空気を察した山ちゃん。「あの……。このタイプが上から言うとイラッとしますか?」と言って、会場を笑わせていました。そして、蒼井さんから「はい」という返事をもらった時は、「めちゃくちゃ嬉しかったです。夢かと思いました」と当時を振り返りました。

 ちなみに、しずちゃんへの結婚の報告は、なんとこの日の1週間前だったとのこと。そのため、しずちゃんは2人に「(山ちゃんが)こんなこと言ってたよ。(蒼井さんが)こんなこと言ってたよ」と、間に入って教えていたら、2人はもう一緒にいたりしていたということを後から知り、めちゃくちゃ恥ずかしかったそう。これに山ちゃんは「ほとんど誰にも言ってないです。肉親にも言ってなかったんで」と弁明していました。

 続いて、両家の挨拶の時の話になると、蒼井さんは「(両親は)泣いてくれてました。すごく喜んでくれました」と話しました。そして、山ちゃんは蒼井さんの両親に「ご挨拶が遅くなりましたけど、一生かけて優さんのことを幸せにしますので、どうか僕たちの結婚を許してくれませんか」とお願いしたら、「こちらこそ、ありがとう」と肩を抱いてくれたという感動のエピソードを披露しました。

 しかし、蒼井さんのお父さんは「もういくつか(返事の)パターンを用意したからやらせてくれ」とお願いしてきたとのこと。残るパターンは2つあり、1つ目が「どこの馬の骨かわからん奴に娘はやれん!」で、蒼井さんのお父さんはそういった後に「ありがとう。次ね」と言い、「山里くん、もう1つのパターンは、1回断るけど、これは味わいたいだけだから、1回食い下がってくれるか?」とお願いしてきたとのこと。この時、横にいた蒼井さんのお母さんが、山ちゃんのほうを見ながら「ごめんなさい。ごめんなさい」と言っていたそう。

 そして、2パターン目。山ちゃんが「お父さん」というと「キミにお父さんと言われる筋合いはない」と返し、「失礼しました」と山ちゃん。「娘さんを僕にください」と言うと、「手塩にかけて育てた娘を、貴様みたいな奴にやるわけないだろ!なあ、母さん」と返し、殴ろうとする素振りを見せて、それをお母さんに止めさせ、蒼井さんに「やめて!」と叫ばせたとのこと。全3パターンやり終えた蒼井さんのお父さんは「ありがとう。楽しかった」と満足気だったとのこと。このやり取りに会場は爆笑でした。

 また、結婚指輪をしていないことに話が及ぶと、蒼井さんは「お断りしました」と話したため、山ちゃんが「指輪をいただくことをですよ?」と付け加え、会場の笑いを誘っていました。指輪を断った理由については「すぐに物をなくしてしまうため」だそうで、「それよりも2人で一緒に何かを経験することに使ってほしい」と話しました。

 さらに、蒼井さんが「恋多き女」と言われていることについて、山ちゃんは「みんな心配するんですけど、一切心配してないです。それは、みなさんの目の前にいる蒼井さんと、違う蒼井さんを僕は見ている。本当に純粋で、楽しい時には笑って、美味しいもの食べてる時も笑って、泣きたい時にはすごい泣くっていう。みんなが思い描くのと違うでしょ?『魔性』っていう単語を使っているけど、僕はそんな人間じゃないっていうのを一緒にいて、ずっと見ていたので。みなさんが思う『魔性』から発生する心配っていうのは一切ございません」と、男らしくキッパリ断言。この言葉に蒼井さんも涙ぐんでいました。

 山ちゃんは続けて、蒼井さんに直してほしいところも「ないです」を断言。「すごいんです!むちゃくちゃ、ご飯も美味いし」と話し、「一番キュンとするところは、付き合う前に飲んだ時に、ある程度、時間が経ったら帰る準備をする。『どうしたの?』って聞いたら『終電が……』って言ったんです」と、芸能人なのにタクシーを使わず、電車で帰ろうとする姿にキュンとしたそうです。

 そして、山ちゃんはどんな家庭を築いていきたいか?ということについて、「(蒼井さんといると)本当に楽しい。好きなものを一緒に見て笑って。笑ってる姿が素晴らしいので、ずっと笑っていられるように僕も頑張っていきたい」と話していました。

 それから蒼井さんは、山ちゃんの好きな顔のパーツを聞かれた時、考えて黙ってしまうと、山ちゃんが「鼻が高いかなぁ……」と囁くと、「鼻が高いです」と答えたため、「すみません。久しぶりの『船場吉兆』感が出ちゃいましたけど」とフォローし、会場を爆笑させていました。

 終始、和やかで笑いが絶えず、楽しい雰囲気で進んでいった結婚会見。山里さん、蒼井さん、末永くお幸せに!

取材協力:株式会社よしもとクリエイティブ・エージェンシー

(取材・撮影:佐藤圭亮)