カテゴリー:コラム・レビュー
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「うちの本棚」四十三回目となる今回も黒田みのる作品を取り上げます。 懇親の描き下ろし『ザ・KAMI』に黒田みのるの心霊研究家としての意欲が見られます。 昭和50年当時、心霊やオカルトのブームであり、ワイドショーでは心霊写真の鑑定をしていたりUFOの特番…
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「うちの本棚」四十二回目となる今回は、ホラー系作品を多く描いていた黒田みのるの社会派パニック作品を取り上げます。 表題作の『大地震』は、関東に巨大地震が起こったその瞬間と前後をオムニバスで描く4章から構成されたもの。 さまざまな状況、環境で地震に遭遇し…
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「うちの本棚」第四十一回は動物作品の大家が描いた異色の社会派SFを取り上げます。 石川球太といえば『牙王』や『ウル』といった動物をテーマにした作品を得意とする漫画家として知られていて、ボク自身もそのように認識していたりするのだが、実際には石川の動物テーマ…
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「うちの本棚」、第四十回はムロタニ・ツネ象によるダークファンタジー『地獄くん』を取り上げます。一般に『ゲゲゲの鬼太郎』の亜流という印象を持たれる本作ですが、そのテーマはよりディープです。 『地獄くん』は「サンコミックス」でもわりと初期の刊行になり長く巻末…
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「うちの本棚」第三十九回は、「桑田次郎版『鉄腕アトム』」ともいえる『弾丸トップ』をご紹介いたします。 『弾丸トップ』のタイトルで連載された作品を完全収録したもの。とはいえ「トップ」というロボットが登場する作品はこれ以前にもあり、改めて連載作品として発表さ…
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「うちの本棚」第三十八回は、桑田次郎が描いたヒーローたちのひとり「スパークダン」の登場です。 この作品は1959年の「ぼくら(講談社刊)」、1月号~6月号に連載されたもの。ただし最終回は天馬正人の作画である。 (さらに…)…
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「うちの本棚」、今回から桑田次郎が描いたヒーローたちを紹介いたします。まずはもうひとつの「まぼろし探偵」、『ベビーテック』から。 『まぼろし探偵』『Xマン』『ガロロQ』と同時期に連載されていた作品。もうひとつの『まぼろし探偵』という見方もできるような内容…
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「うちの本棚」第三十六回は、変身ブームの中描かれた知られざるヒーロー『ネオマスク』です。 天才科学者といわれた伊吹雄作は第二次大戦中、軍によって作られた私的な研究所で超人的な能力を発揮できる「ネオマスク」の研究を続けていた。そのマスクのテストに孫の志郎を…
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「うちの本棚」、前回に続いて幻の特撮ヒーロー『豹マン』の南波健二ヴァージョンをご紹介いたします。ピープロダクションが企画した特撮ドラマのコミカライズ作品で、「ぼくら」連載の桑田次郎版に先だって連載されたもの。 (さらに…)…
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「うちの本棚」、今回は幻の特撮ヒーロー『豹マン』のコミラカイズ、桑田次郎版を取り上げます。ピープロ企画による特撮テレビ番組として準備が進められていた『豹マン』は、「少年マガジン」そして「ぼくら」でコミック版が先行して連載される共に巻頭グラビアでもパイロットフィ…
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「うちの本棚」第三十三回は、忘れられたSFヒーロー『サイボーグエース』を取り上げます。宇宙からの侵略に立ち向かうエースの勇士をご堪能ください。昭和46年9月から「少年サンデー」に連載された北野英明、初の週刊誌連載作品。 (さらに…)…
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「うちの本棚」、今回はアダルトな雰囲気をもったヒーロー探偵『コンドル・キング』をご紹介いたします。『少年ジェット』『赤胴鈴之助』の武内つなよしによる探偵ヒーロー漫画。トップ屋の西郷一平が謎のヒーロー「コンドル・キング」になって悪と闘うというのが基本的な物語。 …
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「うちの本棚」、今回よりあまり知られていないヒーロー作品を取り上げます。貝塚ひろしのSFヒーローマンガ『SBCディ』です。「ABC」の掛け声でヒーローに変身する貝塚ひろしのSF作品。ヒーローの乗り物に円盤を設定したのはこの時代としてはけっこう先駆けていたのでは…
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「うちの本棚」第三十回は、超短編作品の名手、阿保美代をご紹介いたします。 あまり知られていないが阿保美代という漫画家がいる。このひとは短いときは見開き2ページで心に響く物語を描いてしまう。 (さらに…)…
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「うちの本棚」第二十九回は萩尾望都の『11人いる!』をご紹介いたします。少女マンガに於ける本格的なSF作品といえるでしょう。 『11人いる!』は前後編、2回に分けて発表されたが、当時偶然読めたのは前編のみで、前後編を通して読んだのは、小学館漫画賞を受賞後…
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「うちの本棚」第二十八回はさべあのまのデビュー直前作『シングルピジョン』をご紹介いたします。さべあのまの作品を初めて読んだのは、みのり書房の「ペケ」だった。アールヌーヴォー調の絵柄が印象的で、直後くらいに神保町の書店で見つけたのが、迷宮から刊行された短編集『シ…
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「うちの本棚」第二十七回は伝説の漫画家・岡田史子のデビュー作にして代表作『ガラス玉』をご紹介いたします。『ガラス玉』は虫プロ商事の月刊誌「COM」に掲載され、新人賞を獲った代表作である。当時「COM」には「ぐら・こん」という、新人漫画家の登竜門的な投稿コーナー…
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「うちの本棚」第二十六回は異色の少女マンガ『天人唐草』をご紹介いたします。 最初に「山岸凉子」という漫画家を知ったのはいつだったろう。たぶん『妖精王』の連載中で、それが話題となっていたころだったと思う。 (さらに…)…
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「うちの本棚」、今回は幻のSF劇画『オーム伝』をご紹介いたします。『オーム伝』は、昭和四十二年から四十三年にかけて光伸書房の「ハイ・コミックス」という新書版単行本で描き下ろされた、関 一彦の未完のSF漫画である。 (さらに…)…
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「うちの本棚」、今回紹介いたしますのは、石川球太の『原人ビビ』。原始少年の成長を描いた名作です。『原人ビビ』という作品があることを知ったのは、サンコミックスの巻末に掲載されていた「刊行リスト」で、だった。石川球太という漫画家については、たとえば「少年チャンピオ…