日本政府の新型コロナウイルス感染症対策本部長、菅義偉総理大臣から2021年1月7日、1都3県(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県)を対象に緊急事態宣言が発出されました。期間は2021年1月8日~2月7日。

 対象地域では、不要不急の外出自粛や飲食店などの営業時間短縮要請が出されています。イベントや映画館ではどのようになるのでしょうか。

■ 緊急事態宣言の概要

 今回、緊急事態宣言の対象となる地域は、東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県の1都3県。

 1月7日の17時15分~17時30分に首相官邸2階大ホールで開催された、政府の「新型コロナウイルス感染症対策本部(第51回)」で配布された資料によると、緊急事態措置を実施する期間は1月8日~2月7日ですが、実施する必要がなくなったと認められる時は、新型インフルエンザ等対策特別措置法第32条5項の規定に基づき、速やかに解除するとされています。

 菅内閣の西村担当大臣は、新型コロナウイルス感染症対策本部開催後の記者会見で、緊急事態対象地域では、不要不急の外出・移動自粛(特に20時以降)の徹底を要請するとともに、飲食店(宅配・テークアウトは除く)やバー、カラオケボックスなどに対する営業時間の短縮が要請されました。営業時間は20時まで、ただし酒類の提供は11時~19時までとしています。


 また、それ以外の職場についても「出勤者数の7割削減」を目指すことも含めて、接触機会の低減にむけ、在宅勤務(テレワーク)などを強力に推進。事業の継続に必要な場合を除き、20時以降の勤務をさせないよう要請するとしています。

■ イベントやエンタメはどうなる?

 飲食店以外で気になるのが、同人誌即売会などのイベントや、映画・演劇・コンサートなどのエンタメ関係。

 こちらは人数の上限が5000人、かつ収容率50%以下の条件で、できるかぎり20時までに終演するようなスケジュール調整をお願いしたいと西村大臣は記者会見で発言しています。

 同じく1000平方メートルを超える広さの集会場や展示場、スポーツ施設や博物館、美術館、図書館なども、20時までの営業時間短縮と19時までのアルコール類提供の働きかけを行うとのこと。これらイベント開催に関する要件の厳格化などについては、遅くとも1月12日までには働きかけを実施するとしています。

 この時期は成人式のシーズンでもあります。これについてはオンラインでの実施や、開催の延期を呼びかけるようにしたいとのこと。もちろん、新年の挨拶回りや新年会、賀詞交換会なども飲食につながるため、自粛して欲しいとしています。

■ 私たちはどうすればいい?

 まとめると、同人誌即売会などのイベントは、会場への入場者が収容率50%以下かつ5000人以下という形で入場制限できるのであれば、会場側の同意のもと開催は可能となります。しかしこの際も、参加する各人がマスクを着用し、手指の消毒や密集状態を作らないなどの必要な措置を実施するのが前提となるので、主催者にとっては高いハードルといえそうです。

 エンタメ関連では、政府からの正式な働きかけを受けて、ということになるでしょうから、各公演主催者による公式発表を待ってから行動するようにしてください。少なくとも1月8日~11日に公演を予定しているものについては、正式な働きかけがある前の時点で方針を発表するものと思われます。

 公演の予定が変更になった場合、既に購入したチケットの払い戻しなどについては、主催者によって対応が異なる場合があります。公演の公式サイトや公式SNSから発信される最新情報を入手し、噂やデマに惑わされないようにしてください。

<参考>
新型コロナウイルス感染症対策本部(第51回)配布資料
新型インフルエンザ等対策有識者会議 基本的対処方針等諮問委員会(第9回)配布資料
内閣官房 新型コロナウイルス感染症対策サイト

(咲村珠樹)