大きな爪痕を残した台風19号。暴風とともに大雨に伴う被害が続出し、現在も長野県の一部や関東、東北にかけて水害や倒木などによる被害が多く報告されています。この影響で断水している箇所も少なくありません。今回は断水時に給水場から衛生的に水を運ぶ方法をお伝えします。

 「断水で困ってる人。自衛隊の人がバケツだけじゃなくてビニール袋あると水こぼれないしゴミとか入らなくて衛生面にいいって言ってたから持っていった方がいいよ!」と、実際にその方法を写真でツイッターに投稿しているのは、ネットユーザーのあきひろさん。二つの青いバケツの中には、厚手のビニール袋。袋の中に水を入れてもらい、袋の口をしばっています。

 この方法、災害時の知識として覚えておきたい方法。給水場へバケツを持っていく時に、空のバケツの中にまだ開いていない状態の厚手のポリ袋を入れて給水場まで持っていきます。到着してから列で待っている間に、ポリ袋を開いてバケツにセット。この時、袋がたわんでいると水の重みでポリ袋が中に引っ張り込まれ、その勢いでポリ袋から水がこぼれてしまう恐れもあるので、バケツの中にセットする時はしっかり奥まで広げて、端の余っている部分をバケツの側面までしっかりとおろしておきます。

 この状態で給水してもらい、あとは袋の口を縛れば、衛生的に、かつこぼれずに持ち運べます。また、バケツがない場合にはダンボール箱など(その他例:大きめで丈夫な鞄やリュック、プラスチックケース)にセットすれば応用可能。ただし、ダンボール箱は底が抜けないようにしっかりと底部分を粘着テープで固定しないと、持ち上げたときに重みで袋が落ちてしまう場合がありますので、必ず箱の補強はしっかりと行いましょう。

 袋を開かない状態で給水場まで持っていくのは、衛生面でより安全性を高めるため。セットした後で持っていくまでの間、袋の中に虫が入り込んだり、雨の場合雨水が入ってしまう可能性が高いからです。そのため、袋は給水場に着いてから、列になって待っている間にセットするのが一番衛生的です。

 しかし、この方法、何も考えないで行うとどうしても内部を素手で触ってしまうので、手に付いた菌が袋の内部に付着し、水の衛生度が落ちる可能性もあり得ます。それを考慮して、袋を広げる際にバサっと空気を入れるように広げ、空気が入った状態で袋の口を持ってバケツの中に押し込むことで、内部に手を触れることなくセットができます。

 そして、給水場の水は飲用できる状態ですが、時間とともに給水時に空気中から入り込んだ雑菌が繁殖する場合がありますので、そのまま飲むには1~1日半程度を目安に、一旦わかして使う場合でも2~3日で使い切ると考えておきましょう。

 この時期、ところによってはまだ雑菌が繁殖しやすい気温と湿度のところも多くあります。雑菌の多いものを口にした場合、急性胃腸炎などで下痢になり脱水になる可能性もありますので、生ものは食べず、火を通したものや缶詰、レトルト類などを活用しましょう。缶詰やレトルトの温めに使う水は、多少雑菌が入っていても何ら影響はないので、開封してから古くなった水は火を通して調理するものに使う事をお勧めします。

<記事化協力>
あきひろさん(@akihiro__0927)

(梓川みいな/正看護師)