連載開始から36年が経過しながら、いまだ衰え知らずの人気を誇る漫画「ジョジョの奇妙な冒険」にまつわる、貴重なお宝写真がツイッターに投稿され注目を集めています。

 それは何と、1989年「第三部」連載当時に書かれたと思われる、作者「荒木飛呂彦」氏のサインと「空条承太郎」の横顔のイラスト。こんなレアなものが今も実在していたとは……これには思わず「ブラボー!おお……ブラボー!」と言わざるを得ません。

■ 34年間大切に保管されていたサイン入りハガキ

 投稿者の「ぜ(倒置法)」さんによると、なんでも「母さんが若い頃ファンレター送ったらお返しに貰った荒木先生のサイン」とのこと。あれから34年、同じくジョジョが大好きな「ぜ(倒置法)」さんが母と作品の話をしていたところ、とても自慢げに見せてくれたのが今回のサインだったそうです。

 それにしても、これほどの長い間きれいに保管されていたという事実にもびっくり。官製はがきに書かれたサインを、フィルムルクス(図書館の本等をカバーする際に用いられる透明のフィルム)で保護することに加え、日焼けや色褪せもほとんど見られないことから、いかに大切にしていたかが良く分かります。

 息子とジョジョの話になった際、「いよいよこれを見せる時が来た」と思ったのかもしれませんね。母の宝物を見た「ぜ(倒置法)」さんも、「自分の母親がこんなもの持ってるなんて現実味がなくて、すごいじゃ言い表せなような感じでした」と、驚きを隠せなかったようです。

■ 母にとって「自分だけの宝物」

 ハガキはもちろん今後も母自身が大事に保管をしていく予定だそうで、「自分が死んだら火葬の時に一緒に火葬してほしい」とまで豪語しているとのこと。母にとってこのサインは「自分だけの宝物」。その気持ち、とても良く分かります。

 ハガキに書かれた「1989spring」は、ちょうど第三部が開始した時期。おそらく荒木飛呂彦氏も、承太郎の描き方を模索していたであろう頃……と思うと、それも味わい深いものがありますね。

 ちなみに、母がジョジョ第三部で好きなキャラクターはもちろん承太郎……ではなく、「魔術師の赤(マジシャンズレッド)」の使い手「アブドゥル」とのこと。シブイねぇ……まったくおたくシブイぜ。

<記事化協力>
ぜ(倒置法)さん(@zeian_vanity

(山口弘剛)