大地震が発生すると、その数日以降から物資不足で様々な苦労を強いられることが多くあります。道路やライフラインの断絶による生活物資の不足は、被災地住民にとって大ダメージとなります。そんな被災者のひとりが語る、今後の生活に命運を分けたあるものに対して、見た人全員が納得する事態となっています。

 「東日本大地震を経験した友人が言ってた『今後の生活の命運を分けた出来事』がマジで有益だったので、シェアしておきます」と、その友人の経験談を漫画にしてツイッターに投稿したのは、漫画家の社畜漫画家ベニガシラさん。

 東日本大震災の時に被災した友人の経験、それは車で帰ろうとしていて、近いのは海側の道だったが、その日はたまたま別の道を通っていたので無事だったということ。いきなりの九死に一生を得た切り出しですが、話は続きます。

 津波の被害がない地区ではあったものの、原発の影響で避難指示が出され、避難所生活を余儀なくされるかどうか……の命運を分けたことがあったといいます。それは「車のガソリンが満タンだった」こと。たまたまガソリンが満タンになっていたおかげで、足止めをくうことなくすぐ県外へと移動できた、というお話。ガソリンをギリギリまでねばるタイプのベニガシラさんは、その話を聞いて震え上がったのでした……。

 東日本大震災以外にも、各地で大きな地震の被害を受けた人たちからは、同様に「ガソリンは半分になったら満タンにするようになった」という声が続出。それは、被災後にガソリンスタンドへの燃料の供給が止まり、長蛇の列をなして一人〇〇Lまで、という制限でガソリンを買い求める被災者が多く出たことや、物資の調達に車を使いたくてもガソリンが少なく使えない、という事態がいたるところで起きていたから。早朝から何時間も、何kmにもわたって給油のために渋滞となったところも各地でみられました。

 また、停電時の冷暖房は季節により使えないと生命の危機にもつながりかねない上、スマホなど通信機器の充電もできないので、最悪の場合は車の中で冷暖房を付け、ラジオで情報収集しながらスマホなどの充電を行うこともできます。もし、ガソリンが少ない状態だと、こういった避難もできなくなってしまうのです……。

 震災時の備えとして、食料や水の備蓄は重要でよく呼びかけられていますが、車を持っている人は、ガソリンの残量にも気を付けておくと、いざというときに安心できると思います。筆者の近所はガソリンスタンドが割と多くある土地柄ですが、それでも南海トラフ巨大地震がいつ起きるか分からない、と言われて久しい状況である以上、今後の備えとしてガソリンの残量には常に気を配っていこうと思います。

<記事化協力>
社畜漫画家ベニガシラさん(@poppoyakiya)

(梓川みいな)