ロッキード・マーティンが開発中の新型対艦ミサイルAGM-158C・LRASM(Long Range Anti-Ship Missile)。自衛隊も取得を構想していますが、2018年3月19日(現地時間)、6回目の空中発射試験に成功したとロッキード・マーティンが発表しました。

 新型の長距離巡航ミサイルAGM-158・JASSM-ER(Joint Air-to-Surface Standoff Missile Extended Range)の弾体を利用して派生開発されているLRASM。現在広く使用されている対艦ミサイル、ハープーンの後継とされ、GPS誘導による自律制御で目標に向かうスタンドオフ(撃ちっ放し)タイプのミサイルで、およそ800kmの射程距離を持つとされます。

 LRASMはB-1Bや、F/A-18E/Fスーパーホーネット、F-35ライトニングIIからの空中発射だけでなく、水上艦からMk.41VLSを使用しての垂直発射にも対応する予定となっています。

 テキサス州のダイエス空軍基地から離陸した、アメリカ空軍第337試験飛行隊のB-1Bは、カリフォルニア州のポイントマグー海上発射試験場上空でLRASMを発射。洋上に設置された標的を見事に捉えました。


 空中発射試験はこれで6回目。全て目標を捉え、試験は成功しています。現在のスケジュールでは、2018年中に空軍のB-1Bで実戦化、そして海軍のF/A-18E/Fでの実戦化を2019年に予定していますが、このまま空中発射型は順調に進んでいきそうです。

 Mk.41VLSを使用した艦上垂直発射型も、2016年7月18日に試験船を用いての発射試験に成功しており、標的を用いた試験も進められています。

Image:USAF/Lockheed Martin

(咲村珠樹)