2021年も立春が過ぎ、徐々に「春」が近づいてまいりました。

 しかし、そのタイミングで同時にやってくるのが「スギ花粉」。毎年「スギ花粉症」に悩まされる方にとっては天敵。

 ただ、今年はコロナ禍による「おうち時間増」により、幸か不幸か“被害者”は減少しそうな気配もあります。が、それを逆手に取った?とあるGIFが、Twitter上で大きな反響を呼んでいます。

 「各家庭を訪問して花粉を撒いていく杉のGIF」というタイトルで、自身のTwitterにGIFを公開したのは、服部グラフィクスさん(以下服部さん)。

 服部さんは、多摩美術大学卒業後、ゲーム会社勤務を経て、現在はグラフィッカー兼キャラクターデザイナーとしてゲーム開発に参加するフリーのクリエイター。同時に「低解像度GIF作家」として、様々なドット絵アニメーションを製作されています。

 その作品を、自身のTwitterにも都度投稿されている服部さんですが、今回投稿した「最新作」はというと、家の玄関口の「風景」をドット絵アニメーションで再現したGIF。

 これだけだと、少々懐かしさを感じる以外はさほど目新しさのないもの。しかし次の瞬間、右側に描かれていたドア部分が、赤く“変色”するほどのノック。おっと、誰かが訪ねてきたようですね。“跳ね返り具合”から察するに、「招かれざる訪問者」の予感。

 そんな筆者の予感は残念ながら的中。強引にドアをこじ開けた「訪問者」の正体は、杉の木の恰好をした何か。それも1体ではなく、4体ほどワラワラと押しかけてきました。

 「なんだこいつらは!?新手のコスプレイヤーか!?」と筆者が驚くのもつかの間。杉たちは頭をユッサユサ。

 するとなんということでしょう。揺らした「頭」の先から、何やらパウダー状のものが。それが瞬く間に部屋中に「飛散」。あ……これは……察し。“ひと仕事”終えた杉の木たちは、今度は丁寧にドアを閉めて去っていきました。

 そう、この訪問者たちは、「ナマハゲ方式」のごとく、「悪い子はいねえがあ!」と言わんばかりに突撃訪問してきた「スギ花粉の化身」。木にたんまりと蓄えた花粉を、あろうことか、しっかりとドアが密閉されているであろう部屋中に飛散させたのです。何という“悲惨”な光景……どっちが「悪」だよっ!

 この「突撃となりのスギ花粉さん」的来訪には、多くの花粉症持ちのTwitterユーザーは思わず戦慄。リプライ欄(返信)には、「帰って!!帰ってください!!」「やめてください僕がアナフィラキシーショックで死んでしまうかもしれません」「これはdislikeですわ」「くそっっつ!!!燃やしてやる!!!」「極悪ですねwww」「くっそ迷惑」と阿鼻叫喚。2万近いいいね(いいのか?)が寄せられることとなりました。

 それにしても、花粉症ではない筆者が見ても極悪……失礼、見応え十分のGIF。まさか世相を逆手に取るとは、非常にタチが悪い……失礼、服部さんの発想力には敬服するばかりですが、今回製作するにあたっては、とあることがきっかけだったそう。

 「『花粉症GIF』は、元々2019年に製作した『杉が踊り狂って粉を撒き散らすGIF』があり、当時も僕としては大変思わしい反響をいただいたんです。これを踏まえて、『よし、次はさらに嫌なのを描こう』と思っていたんですが、今年(2021年)は『コロナ禍』で、僕を含め、自宅にいることで、例年より『安泰』な方も多いと思うんですよね。それだと、前回のような内容だと、逆にお仕事などで、外に出ざるを得ない人だけが嫌がる動画になって不公平だなって思いまして、花粉をナマハゲみたいな『訪問式』にしてみたのが今作の経緯です」

 なるほど、平等の精神を持ってからこそ、あのような狂った……失礼、独創性のあるGIFをお作りになったとのこと。

 ちなみに、前回(2019年)服部さんが製作したGIFは、「スギ花粉の化身」がフィギュアスケートのジャンプのように舞うという内容で、当時はTwitterで3500いいね(いいのか?)が寄せられる反響。ところが今回は、その5倍以上の「大」反響で、ひょっとしたらいい注意喚起にもなったのかもしれませんね。

 余談ですが、服部さんご自身も実は重度の花粉症持ち。「正直自暴自棄になっている面もあります……」と最後にポツリとつぶやかれました。あっ……察し。

 そんな服部さんですが、他にも様々な作品がSNS上で都度話題になっている方。そのジャンルは多岐にわたります。

 「作品一覧」は、自身のGIFMAGAZINEでも公開中ですので、気になった方はこちらもぜひご覧ください。

<記事化協力>
服部グラフィクス・ラ・銀座さん(Twitter:@hattori2000/Instagram:@hattorigraphics)

(向山純平)