国内でも海外でも、旅に出るとその土地の名所旧跡や観光地を巡るのが定番だったりしますが、その土地の生活や空気を感じるのもまた旅の醍醐味。そんな、その土地をダイレクトに感じられる場所として、そこのスーパーへ行くのも好きというツイートに共感が集まっています。

 「旅先で地元の人が使うスーパーに入るのが好きです。他県の人々、その何気ない生活の中におじゃますると、例えばちょっと変わった商品やお惣菜が目に入ったりして密かにテンションが上がります」とツイッターで絵日記を投稿しているのは、青森県八戸市の木村書店のポップ担当者さん。

 そこに描かれているのは、盛岡のスーパーに入ってみた時の様子。店内には盛岡冷麺が山と積まれており、置いてある商品が自分の地元と違うことなどに新鮮さを感じるなど。その土地での生活の雰囲気を感じることができ、逆に「八戸のスーパーも他県の人が見たら面白いのかな?」と気になる様子です。

 この旅日記を見た人からは、「八戸の南部せんべいは素晴らしい充実ぶりですよね!行って感動したもん」とせんべいコーナーの充実ぶりに驚いたという人からの反応や、「愛媛県のスーパーは柑橘類が沢山あります」「日配品コーナーとか日本酒コーナーとかにローカル色出てますよね」「その土地独特の食文化ってありますからね〜」などなど、旅先の食文化に触れる楽しさに共感する人たちからリプライが届いています。

 例えば、富山県のスーパーには他の地方ではなかなかお目にかかることが少ない「げんげ(富山湾に生息する深海魚。コラーゲン豊富で鍋物にすると美味)」が鮮魚コーナーに置いてあったり、魚の昆布じめが名物ということもあり、昆布のコーナーの充実度がやたらすごかったりなどしています。

 愛知県で言えば、赤みその種類が豊富だったり、かけたり和えたりできる調味みそが良く売れていたり。お惣菜コーナーのカツにはみそだれが掛かっているのもごく一般的です。また、醤油も日本海側や南九州では「甘い」醤油が並んでいたりと、調味料はその土地の特色が出やすいようですね。

 商店街も、その土地の特徴や街の人々の雰囲気をよく感じられるスポット。東京下町の商店街はお総菜屋さんがあちこちにあったり、大阪の商店街に行けば、その辺から漫才みたいな会話が聞こえてきたり。海外でも、台湾ならどこでも売られている煮卵に使われているスパイスの匂いや、謎の食材、市場で売られているものへの衝撃など……挙げたらキリがないくらいですね。

 観光地を巡るのは旅のメインディッシュかもしれませんが、旅先でちょっと小腹がすいたとき、何か飲み物が欲しくなった時には、その土地のスーパーで買い物がてら自分の地元と商品を見比べて見るのも楽しいですよ。

<記事化協力>
八戸市 木村書店@POPごと売ってる本屋さん(@kimurasyotenn1)

(梓川みいな)