年末の大掃除、皆さん進んでいますか?週末で仕事納めという事業所などは、キレイな環境で年明けに出勤すべく大掃除に励んでいたところも多かったと思います。余計なものを見つけてつい手を止めてしまいがちな大掃除の合間に、歯医者さんが作ったペーパークラフトが大ウケ状態です。

 神奈川県海老名市の歯科医院「かさま歯科クリニック」のかさま院長は、歯科医師ならではの手先の器用さに加えて、ペーパークラフトにも最近目覚めて独自に特撮系のペーパークラフトを作るのにハマっているご様子。この夏にはアルフォートの空箱と包み紙で「超人機メタルダー」を作り、フォロワー以外の人までをもあっと言わせています。

 そして、仕事納めもいよいよというところでツイッターに公開したのは……「仮面ライダーV3」!!

 「クリニックの大掃除を始めたつもりが・・・つい工作をしてしまいました。クリニックで使用している手袋、歯ブラシ、薬の箱や袋から製作しました」と、材料と出来上がりの写真をツイッターに投稿しています。

 材料の写真には、使い捨て手袋、ブラッシング指導などで患者さんに使ってもらって指導する用の歯ブラシの箱、抜歯した後などに処方する痛み止めの飲み薬の空き袋が写っています。なるほど、お腹の部分の金属質感はこの痛み止めの空き袋の裏側を使っているわけですね。で、触覚も紙を細く切って付けており、2本の白いマフラーも、マスクの中味を分解したものを使っているのだとか。

 実際にできあがりまでにかけた時間は、帰宅してから就寝までの空き時間を利用し、2週間ほどでだそうですが……忘年会もあったので実際はもっと短い時間で作ったかも、とのこと。

 ちなみにその後……息子さんに足をもたれてぶんぶん回されてしまったそうです……まだちびっ子だから、うっかり持たせちゃうとまぁそうなっちゃうわなぁ……。

 今やペーパークラフト界では押しも押されぬ人気の「空箱職人はるきる」さんにインスパイアされて始めたというかさま院長の作品は、本家にも負けず劣らずな精巧な作り。ちゃんとV3ベルトの風車部分も作り込まれています(さすがに回すところまでの再現は難しいそうでしたが)。ぱっと見、「今どきV3のプラモとは」などと思ってしまいましたが、よく見たらペーパークラフト……。ほぇぇぇぇぇ。

 このクオリティに、見た人たちもびっくり、そしてまさかの懐かしのヒーロー出現に歓喜する人続出。「技とクリエイティビティが最高峰」「なんかベルト部分凄い」と、そのクオリティを絶賛する人も多数に。リアルタイム世代からは「V3は歌えますよ」「もう、昭和ライダーコンプリートを望むわ」といった声まで。

 確かに、昭和ライダーにハマっていた同世代にとってこれはテンションが上がります。編集部内でも特撮好きが反応しまくっていました。気持ちは分かる。

 かさま院長に、実際のところは大掃除で出てきたごみのリサイクルでは?と聞いてみたところ、院内でよく出るごみだそうで。確かに、歯医者さんのマスクと使い捨て手袋は消費が早いですよね。特に手袋は複数の患者さんを診ている時で患者さんの歯型を取っている間に他の患者さんの歯を診る時には必ず付け替えているので、あっという間に空箱の山ができそう。

 そのうち、「院長のペーパークラフトのコーナー」が待合室にできそうな予感がします……。

<記事化協力>
かさま歯科クリニックさん(@KASAMASHINTARO)

(梓川みいな)