中国が開発中の次世代大型ロケット「長征5号」が、2019年12月21日(現地時間)に組み立て棟からロールアウトし、発射台に移動しました。発射台での最終点検を経て燃料と酸化剤を注入し、今年中の打ち上げ試験を目指します。

 長征5号は2001年に計画が公表された、中国の次世代大型ロケット。低軌道(LEO)に最大25トン、静止トランスファ軌道(GTO)へ最大14トンの打ち上げ能力を有します。2016年に1号機の打ち上げに成功しましたが、2017年の2号機打ち上げでは、1段目エンジンの異常で打ち上げに失敗していました。

 今回の3号機(長征五号遥三)は、10月末に海南省の文昌宇宙発射場(文昌航天発射場)に到着。組み立て作業が続けられてきました。そして12月21日午前8時25分に組み立て棟をロールアウト。およそ2時間かけて発射台へと移動しました。

 今後長征5号3号機は、発射台での各部試験を行う予定。問題がなければ、燃料と酸化剤(液体酸素)をロケットに注入し、12月末に打ち上げを実施するとしています。

<出典・引用>
中国国家航天局 ニュースリリース
Image:中国国家航天局

(咲村珠樹)