「むしゃくしゃしていた」

 そんな身勝手な動機を口にする犯罪者たち。テレビや新聞などで見聞きすることがあります。そして前後に続くセリフでありがちなのが

 「誰でもよかった」

 その誰でもって?本当に誰でも?そんな犯人の動機に制裁を食らわせている漫画に、スカッとしている人が続出です。

4コマ漫画「自衛隊上がりのかーちゃんが怖い」「一方その頃スナイパー女子高生は」や、「青なんとかさんと赤西さん」の作者で知られる、漫画家・ねんまつたろうさん。LINEスタンプにもなっている「青なんとかさんと赤西さん」は、世相の嫌な部分や人の嫌悪的な部分を表す「赤西」さんに対し、「青なんとかさん」が鉄拳制裁を食らわせるという人気シリーズです。

 「『誰でもよかった』といって暴力団の事務所に押し入った人はいないんですよね」というツイートとともに、「相手は『誰でもよかった』という犯人」というタイトルでツイッターに投稿された2コマ漫画。

 今回、青なんとかさんは赤西さんに、事件の真相についてインタビューしています。事件の犯人である赤西さんにインタビューしている、青なんとかさん。その向けられたマイクに対し、頭の後ろで手を組みながら、「相手は誰でもよかった」とうそぶく赤西さん。表情こそ描かれていないものの、そのふてぶてしい態度からは人を小馬鹿にしている雰囲気すらも。

 赤西さんのその言動に青なんとかさん、顔面貫通の蹴りを盛大にかましながら、「『自分より弱そうな相手を狙った』の間違いですよね」と制裁しています。

 まれに、反社会的勢力に殴り込みをかけたという人もいますが、女性や子ども、そして男性についてもごく普通の人や老人などが狙われているケースをよく耳にします。刃物などの凶器を手に持っている場合、よほど屈強であったり対暴力組織への訓練を積んでいる人でないと、例え男性であっても一般人はほぼかないません。こう考えると確かに、犯人は強そうな人よりも、「自分より弱そうな相手」を狙っているのかも……。

 ちなみに以前、居合術家であり居合斬りのギネス記録保持者の町井勲さんに「もし刃物を持った通り魔に襲われたら?」と、取材で聞いてみたことがあります。すると、返ってきたのは意外にも「とにかく逃げる」だそうです。

 達人と呼ばれる人でも、もし相手が死ぬ覚悟で襲ってきた場合には、自分も相手を殺す覚悟で戦わなければ到底勝てないと。達人でさえ、逃げるという選択。もしこうした場面に遭遇することがあれば、とりあえず逃げる!という事を普段から意識していると、いざという時とっさに体が動き、我が身を助けることにつながるかもしれません。

<記事化協力>
ねんまつたろうさん(@KITASAN1231)

(梓川みいな)