和菓子のひとつで、煮溶かした寒天に味や香りを付け、固めて切り出して乾燥させた「琥珀糖」。一度食べると病みつきになってしまう人も多いほどの琥珀糖を宝石のようにしたお菓子が度々話題になっていたので、製造しているharapecolab(ハラペコラボ)さんにお話を聞いてみました。

―――作り始めたきっかけを教えてください

 2年ほど前お客様から、「鉱石を使ったアクセサリーの展示に石みたいなお菓子を作れないか?」とのリクエストにお応えしたのがきっかけでした。当時は全く石に興味は無く、今はすっかり石好きとなりましたが……。

―――「こうぶつヲカシ」は全部で何種類ほどあるのでしょうか?
 
 月替わり限定で色々と組み合わせていますが、全部で20種類以上あります(写真はその一部)。8月は11種類を詰めましたが、見出し画像の10月はカットが最も難しい宝石だけで出来ている9種類を詰めています。

―――こうぶつヲカシが「鉱石」の形になるまで、どのような方法で作っているのでしょうか?

 硬い寒天を切り出し、数日間乾燥させますと、キラキラ透明だったものが、表面が乳白を帯びて手で触れる程になれば完成です。乾燥の過程で隣り合わせになるとくっつく特性を活かして様々な形を作ることが出来ます。

―――結晶や原石や母岩とともについている鉱物を再現するのに、組み合わせてくっつけて乾燥させているわけですね。常時販売しているところはどちらになりますか?

 常時置いているところが福岡大名にある「木馬館.origin」(大名2丁目1-35 トライエント山崎ビル1階)さんです。

 また、京都文化会館にて10月12日より「みんなのミュシャ展」にて限定のこうぶつヲカシが購入できますので、お土産としても良いかと思います。オンラインショップでは随時予約で商品を扱っています。「こうぶつのカケラ」はすぐに売り切れてしまうお得商品ですよ。

―――カボッションカット風やブリリアントカット風と、その琥珀糖の色に合わせて形を整えるのは結構大変かと思います。それだけ手間をかけて作られているぶん、より美味しさと美しさが引き立つのですね。ありがとうございました。

 harapecolabさんのこちらのお菓子は、「鉱物」と「皆様の大好物」となって欲しい、「お菓子」と「いとをかしな存在」という思いを込めて「こうぶつヲカシ」と名付けられたのだそう。ダイヤモンドやルビー、エメラルド、サファイヤから母岩付き水晶、ブラッドストーンやアクアマリン、フローライトやオニキスといった半貴石まで、様々な宝石とその色に合わせた、レモン、ラズベリー、ミントや梅、シソといった様々な自然の恵み、そして赤ワインやシャンパーニュといったものまでが使われています。

 手土産からちょっと特別な日のためのお菓子にも、目にも口にも美味しく楽しい琥珀糖「こうぶつヲカシ」、私もお取り寄せしてみたいと思います。

取材協力:harapecolabさん

(梓川みいな)