深夜に及ぶ残業やブラック企業の実態など、巷には労働環境に対する不満が渦巻いています。しかし、十分な人手と効率の良い働き方次第で、残業を無くすこともできることを証明した、ある企業の取り組みがツイッターに投稿され、話題になりました。

 「昨日の会社のパーチーで最も栄えある賞を頂いた(`・ω・´)ゝ」とその賞状をツイッターに投稿したのは、ネットユーザーのカートさん。

 賞状の内容とは「定時ダッシュ賞」。賞状の文面には「あなたは平成29年度下半期において限られた業務時間で成果を出し残業を最小限で押さえて帰宅するという高い生産性を発揮しました よってここにその功績をたたえ表彰します」とあります。

 これを見たネットユーザーらからは、「すなわち、有能であると言う証明ですね」とリプライから、「素敵な会社ですね!こういう考えの会社羨ましい」「これが当たり前になる社会になったら良いですね」「簡単そうに見えて、この賞は受賞難しいですよね!」などなど、会社のホワイト企業っぷりを感じさせるという内容のリプライが続々と寄せられています。

 この取り組みを行っているのは、福井県に本社がある株式会社ALL CONNECT。インフラサービスをWeb提供している会社で、東京支社も開いています。オンラインでの事業展開という事もあって「在宅ワーク制度」や「短時間正社員」採用も行っている柔軟な雇用体系が特長。

 今回話題となった「定時ダッシュ賞」の該当となるのは、以下の条件を満たした人。

「だいたい半期(6ヵ月)で20時間未満、月3,4時間未満で、五段階(A~E)の評価で上位2評価(AorB)、その中で残業の少ない上位20名に表彰」

 さらに、ユニークな賞は他にもあり、「リア充賞」なるものも。こちらは半期で有給休暇の利用が多かったスタッフ(だいたい8回以上が対象者)が対象となるとの事。

 話をうかがった広報の竹内さんも、半期(6ヵ月)で10回有給休暇を取得し受賞したとのこと。有休を取得するって、企業によってはものすごく勇気と根回しが必要な事だったりしますが、有休を消化する事で表彰されるというなら積極的に取得したくなりますよね。

 逆に、残業が長すぎるとペナルティが課せられるそうで、竹内さんによると「月40時間以上の残業は始末書の対象となり、査定に大きく影響します」と語っています。残業代目的でだらだらと働いている人ももしかしたらいるかもしれませんが、非生産的な働き方は却って査定に響くとなると、効率の良い働き方を考えざるを得ませんよね。

 このような取り組みをしている企業はまだ日本では珍しいと言わざるを得ないのが現状。こうした取り組み、もっとたくさんの企業に広がっていって欲しいですね。

<取材協力>
株式会社 ALL CONNECT[オールコネクト]

<記事化協力>
カートさん(@kurt_pawapuro)

(梓川みいな)