「ナナメ観!特撮映像館」第四回目となる今回は、1968年公開の「ガメラ対宇宙怪獣バイラス」。
本作冒頭で、地球侵略を狙うパイラス人の宇宙船が宇宙空間のなか迫ってくる。そこにガメラが現れ宇宙船を破壊。
すでに第2作の冒頭において宇宙空間でも自由に活動できることを見せていたガメラだが、地球の引力圏を飛び出すほどに強力な飛行能力があったらしい。

本作の特徴のひとつは、ガメラを研究するためバイラス人がその記憶を探るところだろう。過去3作からガメラが登場するシーンをつないでいる。これは大幅な予算の削減があったためというようなことをどこかで読んだ気もするのだが、ストーリー上、構成上違和感のない展開とはいえ、バルゴンとの対決シーンなどはちょっと長すぎる気もする。またそのほかにもバイラス人によってコントロールされたガメラが街を破壊するシーンも、第1作のフィルムを流用している。

本作から主人公は少年ふたりが基本となる。ひとりは外国の少年で、これは海外への売り込みを前提にしたキャスティングだったようだ。
東京、大阪・神戸、名古屋・中京と地域色のあった過去3作とは違い、今回は明確な土地の名称はでてこない。また少年たちがバイラス人の人質になることから、舞台の大半がバイラス人の宇宙船の内部でもある。
そして「子供の味方」ということについても、主人公の少年によって明確にセリフとして前面に出されてもいる。

ガメラの造形はさらに親しみやすいものになっており、一説に最初のガメラのモデルがカミツキガメと言われるが、本作以降はどう見てもミドリガメである。
バイラスの造形もユニークだが、そのユニークさゆえに怪獣同士の対決には不向きな印象も受ける。またバイラス人が合体して巨大化するということを、予告から大きくうたっているが、実際の作品ではあまりインパクトはなかった気がする。
とはいえ、「昭和ガメラシリーズ」のターニングポイントといえる本作である。

監督/湯浅憲明、特殊撮影/藤井和文
キャスト/本郷功次郎、八重垣路子、渥美マリ、八代順子、高塚 徹、カール・クレイグ・ジュニア、北原義郎、夏木 章、篠田三郎、ほか。
1968年/日本/72分