思春期を過ぎた健康な女性なら必ず訪れる毎月の出血。「生理」とも呼ばれているこの現象、多くの女性が悩まされているにもかかわらず、実はその仕組みまでしっかりと理解していなかったり。そんな月経の仕組みを解説したツイートが話題になりました。

 千葉県の漢方薬局を営んでいる“ひろこうじ薬局ひろふみ”さんが、その仕組みを図解で説明しています。

「【月経について】
子宮内膜が 剥がれ落ちるうんぬんは イメージあるかと 思われますが 剥がれ落ちるって ペロンとめくれるか くらいじゃないですか? こっから怖いよ!!


子宮の膜が萎びて 繋がってた毛細血管が ブチ切れて 出血をともない 剥がれ落ちてるんです 男子失神 女性に優しく!!」

 さらに、月経時に起こる腹痛についても続くツイートで解説。毛細血管が切れて痛みが出るわけではなく、内膜を剥がして落とそうとするために子宮が収縮する為に痛みが出る、という事を解説しています。子宮の内膜は受精卵が着床しやすい状態を作る為に毎月入れ替わります。着床しやすい子宮の内膜は体内の他の粘膜に比べてかなり分厚くなっています。受精卵が来なかった場合は分厚くした内膜も不要となるので一度剥がし落として、新鮮な養分を蓄えた内膜を新しく作り直すという作業が子宮内で行われます。この、剥がす、というのが月経。

 なぜ月経時に痛みが強い人とそうでもない人がいるのか、ひたひたに水を蓄えたタオルと乾き気味のタオルで比較すると分かりやすいとイラストで解説。ひたひたのタオルを絞ると水がたくさん絞れるけど、乾き気味のタオルはものすごーく硬く絞ってやっと少し絞れる程度。経血も同じで、血液量が良好な状態であれば軽く収縮するだけでもしっかり内膜を剥がす事ができますが、血液量が少ないと、内膜を剥がすのにその分強く収縮する必要が出てきます。この強い収縮が月経痛に繋がります。

 毎月の月経って痛いもの、血がたくさん出るもの、と漠然と認識していた人も多くいたようで、この解説にここまで怖い事が起こっているなんて、と衝撃を受ける人や、女だけどそこまで知らなかった、何故不要になったものを廃棄してるだけのはずなのに貧血になるのかずっと疑問に思っていたのでスッキリした、というコメントが続々とリプライに届いています。

 早ければ小学校高学年から始まって、そこからさらに40年くらい毎月付き合わないといけない、女性の体の仕組み。女性の皆さんは自分の体の働き方を良く知って、それに合わせた養生を行う事で月経時の痛みやしんどさを軽減させる事ができますし、男性もこの事を知る事で、月経時の女性への接し方を考える事ができるかと思います。

 全ての大人が正しい知識を得て、適切に対処する事で、体の未発達な子供を月経のつらさから守る事ができます。そして、新しい命を迎える準備を行いやすくする事ができます。子供を作る予定がない人でも、知識があれば痛みやつらさから身を守る為に必要な行動をとる事ができます。血が出る話自体、怖いかもしれませんが、正しい知識を身に付けて、体を適切に守れるようにしておきたいですね。

<記事化協力>
ひろこうじ薬局ひろふみさん(@hirokoujiKanpo)

(梓川みいな/正看護師)