いまや世界中で日本食が食べられる時代。各国の主要都市には日本から進出したチェーン店はもちろん、海外生まれ海外育ちの日本食のお店も。イギリスをはじめ、アメリカやヨーロッパ各国などに展開している日本食チェーン店「YO!Sushi」もそのひとつ。そこで食べたラーメンの味が、昔母に作ってもらったみたいだったという漫画が話題になりました。

 漫画を描いたのは、ツイッターユーザーのちゃんあずさん。イギリスを訪れた時に気になっていたこのお店で出会った、「ブレックファストラーメン」なるメニューが気になり、頼んでみたのだそう。そして出てきたラーメンというのが、ラーメン鉢ではなくやや小ぶりの器に入ったラーメン。具として入っていたのは、ポーチドエッグにソーセージ、プチトマトにベーコン、さらには甘辛く煮た椎茸まで入っていたのだそう。

 ラーメンを食べたちゃんあずさん、「小学生時代に土曜日半ドンで授業が終わった日のお昼にお母さんが作ってくれるラーメンの味だ!懐かしい味がする!お母さんに会いたい!」と、つい里心が。

 このラーメン、ちゃんあずさんによると味はインスタントの袋めんみたいな感じの味噌味で、そこにトッピングとして色々入っているのは普通のラーメン屋では出会わない味との話。ちゃんあずさんの母の味のラーメンは、冷蔵庫の中を片付けるかのようにたくさんの具をのせたラーメンで、ソーセージはマスト。最後に卵を落として出来上がり、といった感じだったのだそう。これ、うちも作る事あるわ……。具沢山にして栄養バランスよく食べさせたいのと、冷蔵庫の中の半端物を整理するのと両方兼ねてるやつ。他のおかず要らずでお腹いっぱいになるんですよ。若干めんが茹で過ぎた様な伸びた感じもブレックファストラーメンと母の味との共通点、ノスタルジーを感じさせるものだったのだとか。

 以前、イギリス飯と和食の融合として、イギリスある日本料理の店「KOYA bar」の「イングリッシュブレックファストうどん」が話題になったこともあります。かけうどんの上に、目玉焼き、焼いたベーコン、バターがのったもので、味の想像がつきそうでつかなかったことから、作ってみる人が続出。編集部でも作って試食してみましたが、「意外と合う」という感想でした。こうした経緯もあり、イギリスってとりあえずなんでもブレックファスト風にしたがるのかしら?なんてことも考えてしまいました。

 ちなみに、今回話題になったYO!sushiは回転寿司形式でお寿司や日本のおかずを気軽に食べられると人気のお店。店内はポップでオシャレな感じです。このお店に、ロンドン在住の偏食の嬢王様さんが行ったことがあるというので、お店の雰囲気について感想を聞いてみました。

 偏食の嬢王様さんが行ったお店は、ロンドン郊外のショッピングモール内のテナント。夏休みともあって、家族連れでにぎわっていたそうです。海外の人はお箸は使えるのかな?と思ったのですが、意外と浸透している模様、手ではなく箸を使って皆さん食べていたそうです。日本では一皿が100円台で食べられる安価なお寿司チェーンもありますが、こちらは種類も豊富で「スシ」という事もあってかややお高めなのだそう。特別な日やお祝い事がある時に利用しているという人が多いんですって。

 さて、そんなYO!Sushiは、日本の回転寿司同様にデザートも色々あるようで、特に子供はスイーツの方がメインになってしまう事もあるのだとか。菜食主義のためにも野菜のメニューも充実しているようです。

 普段の食卓で食べている和食が、海外ではどんな味になっているのか、旅行に行ったときはご当地のメニューだけでなくそんなところにも目を向けてみるのも面白そうかもしれませんね。

<記事化協力>
ちゃんあずさん(@azucocco)
偏食の嬢王様さん(@henshokuqueen)

(梓川みいな)