春の行楽シーズンを控えた3月15日〜20日にかけて、全国のイトーヨーカドーで「駅弁・空弁大会」が開催されることが決定しました。

 発表にあわせ、当編集部宛に「商品提供してもいいよ!」「食べ比べてみて!」という案内があったので、早速送られてきた商品リストを参考に、全30品の中でこれはオススメという駅弁を実際に食べてみましたよ。駅弁食べ比べなんて滅多にできませんからね!チャンスは逃さない派です。

■貝盛りうにといくら味くらべ丼(千歳線・新千歳空港駅)

 北海道の空の玄関口、新千歳空港駅で販売されている駅弁(税込1380円)。開けてみて、ハマグリの貝がらに盛られたうにといくら、そしてかにのほぐし身の色彩が目を引きます。いくらが左右に分けて盛られてますが、これは特製醤油ダレに漬けこまれたものと、昔ながらの汐いくら。味わいの違いを楽しめます。これは甲乙つけがたい。そして、個人的なイチオシはうに! これはバフンウニが使われていて、一般的に多く流通しているムラサキウニに較べ、オレンジの強い色味が特徴。味も濃厚で甘味が強いんです。バフンウニを堪能できるだけで、この駅弁はたまりませんね。


■北海道肉敷き ローストビーフ弁当(北海道新幹線・新函館北斗駅)

 まもなく開業から1年を迎える北海道新幹線。北海道側の始発駅となっている新函館北斗駅の駅弁です(税込1480円)。新幹線から降りると「新しい駅」という印象が強いですが、実は1902年、道南地域初の鉄道となった北海道鉄道開業と同時に、その終着駅「本郷」駅として開業した歴史ある駅。北海道新幹線が開業した2016年に「新函館北斗」と改称される前は「渡島大野」という函館本線の駅でした。今の駅施設は、新幹線開業を控えた2015年に場所を移転して作られたもの。この駅弁を調製している「41°GARDEN」は、新函館北斗駅でカフェも営業しています。


 さて、その特徴といえば……とにかく肉! 北海道産牛のカルビ焼肉が敷きつめられた焼肉丼の上に、ローストビーフが並んでいるというパワフルなルックス。付属のソースをかけると、さらにおいしそう。ローストビーフは冷めるとパサパサになってしまうものもありますが、これは柔らかくしっとり。質の良い赤身肉ですね。下の焼肉とダブルで味わうと贅沢の一言。

■うにのオムライス弁当(北海道新幹線・新函館北斗駅)

 新函館北斗駅「41°GARDEN」の駅弁をもうひとつ紹介。こちらはオムライスとあって、よりカフェごはん的な感じです。オムライスは、トマト風味のごはんに薄焼き卵ではなく、ふわとろオムレツを乗せたタイプ。そこにトマトクリームソースとうにをトッピング。とにかくオムレツの出来がよくて、時間が経ってもふわふわ感が失われてません。しかも見た目よりも結構食べでがあって、しっかり満足感のある駅弁です(税込1350円)。


■金色のひっぱりだこ飯(山陽本線・西明石駅)

 1944年、川崎航空機のエンジン工場(現:川崎重工明石工場)の従業員用として旅客営業が始まったという歴史を持つ、西明石駅の駅弁です。1998年、明石海峡大橋開通記念として、明石の味を楽しんでもらおうと名物を取り入れて誕生した「ひっぱりだこ飯」。その累計生産1000万食突破を記念して、2017年1月7日に発売されたプレミアム品(税込1280円)です。とにかく開ける前から、見た目のインパクトがスゴイの一言。文字通り、タコ漁に使われるツボを模した通常の陶製容器から、掛け紙まで金色。


 中身は明石名物「東の佐島(神奈川県横須賀市)・西の明石」と称される名物のタコがドーンと存在を主張しています。もちろん、ごはんもタコのダシで炊き上げたもの。他にも同じく明石の名物である煮穴子や栗、タケノコなど具だくさん。奥の方からは練り物のタコ天が現れるというサプライズも。最後まで飽きさせない工夫のつまった駅弁です。

 ちなみに今回イトーヨーカドーで販売される全30品のうち一部には「当たりハガキ」がついているそうです。「当たりハガキ」が入っていると選べるご当地食材がプレゼントされます。

 また、これらの商品は入荷する量が限定されているため、イトーヨーカドーの場合にはネットスーパーでの事前予約も受け付けています。すでに予約が始まっており、受付期間は3月6日まで。ネットスーパーを実施している店舗、配達可能エリアは限られているので、ネットスーパー公式サイトで対象店はチェックしてください。

 他にも駅弁・空弁大会と同時に、ネットスーパーでは限定オリジナルの海鮮丼が販売されるそうですよ。調理は各店にて注文に応じてその場で行われ、できたてを配達するそうです。こちらも予約期間は駅弁・空弁と同じく3月6日までとなっています。

(咲村珠樹)