映像配信や音楽、ゲーム等さまざまなコンテンツを定期契約して利用するサービス、いわゆる「サブスク」。スマホやPCなどから簡単かつ気軽に申し込めるのも大きなメリットのひとつですよね。

 一方、解約となれば話は別。解約のためのアンケートを回答したり、そもそもどこから解約すればいいのかわかりづらかったりと、契約時のスムーズさとは正反対。そんなわずらわしさを視覚的に表現したイラストがX(Twitter)で注目を集めています。

 投稿されたイラストの上部に描かれているのは「契約する時」の手順。「契約したい」から「契約完了」がワンステップとなっており、見るからに簡単な様子が伝わります。

サブスクの解約導線が分かりづらい!あるある描いたイラストに共感

 しかし、下部に描かれた「解約する時」はどうでしょう。「解約したい」から始まり「解約どこ?」「見つからん」「ヘルプサイト見る」「全然見つからん」「しばらくいろんな所を探してみる」「発見」「本当に解約する?」……といった手順が複雑に絡み合っています。

 でも大袈裟でもなく本当にこれなんですよね……。筆者はこの投稿を見た瞬間、思わず大きく首を縦に振ってしまいました。

■ わかりづらすぎる解約導線にストレス

 投稿したのはイラストレーター、UIデザイナー等、幅広い分野で活躍する「のなと」さん。話を聞くと、自身も「有料期間が終わらないと解約できない」「モバイルwi-fiの解約導線がわかりにくい」「解約料がすごく高かった」といったさまざまな解約トラブルを経験してきたのだそう。

 筆者自身もさまざまなサービスをサブスクで利用しますが、解約時のあの分かりづらさと手間には本当に苦労しています。解約にたどり着けなかったり、解約時に限ってなぜか電話が必要だったり(しかも込み合ってなかなか繋がらない)等の理由で、「やっぱり解約しなくてもいいか……」となったことも。こうなるともはやわざと分かりにくくしているのでは?と勘ぐってしまいます。

 それはどうやら多くの方にとっても同じだったようで、コメント欄に寄せられた経験談は「解約完了した後、何かのキャンペーンをクリックして契約状態に戻ったことがある」「公式サイト内で探すよりググった方が早いレベル」……などなど、枚挙にいとまがありません。

■ 解約に手間取ると再契約する気にはならない

 筆者はサブスクサービスの提供側に立ったことはないため、本当のところはどうなっているのか知り得ませんが、もしもわざと分かりにくい仕様にしているのならば、即刻辞めるべきであると感じます。

 その大きな理由は、解約にこんな手間を取らせるサービスを利用したいという気は二度と起きないであろうからです。再契約したくなったとしても、また同じような手順を踏まないといけないと思うと、それだけで気持ちが億劫になってしまいます。

 のなとさんも「ユーザーフレンドリーではないですよね。すくなくとも自分がデザイナーとして関わるなら絶対やらないですね」と、見解を述べています。UIデザイナーとしては、こうした煩雑さには黙っていられなかったのでしょう。

 逆を言えば、スパッと解約できれば、再度利用したいという気持ちにもなるもの。サブスクを提供する各社にはぜひ「解約完了するまでが契約期間」と思い、案内を分かりやすくすることや簡潔に済ませることを心掛けてほしいものです。

<記事化協力>
のなと@もちねこはサラリーニャンさん(@MochinecoNonato

(山口弘剛)