「同じ人が作っています」のハッシュタグ付きでSNSに投稿されたのは、2つの肉まんの写真。一方が本物の「食べられる肉まん」でもう一方は、樹脂粘土で制作された「食べられない肉まん」です。

 1つはフェイクスイーツ・フード作家のしげりんさんが作った肉まん、もう1つは市販品を温めたものですが、どちらが本物かわかるでしょうか?

■ 左側が本物 右側はフェイクフード

 正解は、左側が本物の「食べられる肉まん」。スーパーで購入した肉まんを温めすぎてしまい、このような状態になったそうです。

本物の「食べられる肉まん」

 お世辞にも美味しそうとは言えない肉まんの仕上がりに、「粘土の方が美味しそうに出来るんじゃない?」と着想を得て、右側の「食べられない肉まん」の制作に至ったとのこと。

 生地のやわらかなディテールや具材の色や形など本物そっくりですが、樹脂粘土と絵の具で作られているフェイクフード。しげしんさんがこだわったという、肉まんの内側の生地に餡の旨味が少し染み込んでいる所まで細かく再現されています。

「食べられない肉まん」

 制作に費やした時間は、乾燥時間を除いておよそ3時間。制作時には特別な道具や型などは使用せず、まち針や爪楊枝、歯ブラシなどを用いて、写真を見ながら感覚的に作っているというのも驚きです。

■ 「見てるだけでとっても美味しそう」などの声

 この投稿には「見てるだけでとっても美味しそう」、「冬場でなくても、間違いなく手を出してしまう」などのコメントが寄せられています。

 作品制作において、一番大変だと感じるのは「美味しそうに見える瞬間を見つけること」というしげりんさん。「作品の裏側など、よく見ないと気付かない、手に取らないと気付けない所にこだわるのが好きです」と制作への思いを語っています。

<記事化協力>
しげりん フェイクスイーツ・フード作家さん(@shigerin_clay

(一柳ひとみ)