財務省は、2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピックを記念して、既に発行している1万円や1000円、100円に加え、500円貨幣を新たに発行することを6月18日に決定しました。さらに今回初めて、その500円貨幣の図柄を投票で決定することも発表。その投票が始まっています。

 2020年東京オリンピック・パラリンピック記念貨幣は、一連のシリーズとして4回に分けて37種類発行することが決まっており、2018年7月から第1回発行分として1万円金貨(オリンピックのみ1種類で12万円)、1000円銀貨(オリンピック・パラリンピック各1種類、計2種類で各9500円)の販売申し込みが、そして2018年11月27日から100円クラッド貨幣(オリンピック・パラリンピック各1種類、計2種類)の引き換えが行われています。このうち今回発行することが決まった500円貨幣は、オリンピック・パラリンピックでそれぞれ1種類ずつ、計2種類の発行を予定。そしてこの図柄については、大会のより一層の機運醸成を図る観点から、一般からの投票で決定することになりました。

 具体的には、財務省および造幣局が作成した図柄A案~C案の中から1つ選び、財務省公式Twitter(@MOF_Japan)からのインターネット投票、はがき投票(郵便はがきに宛先、投票案を記載のうえ、造幣局へ送付)、現地投票(東京都庁第一本庁舎2階北側展示コーナー、東京スポーツスクエア、大阪の造幣局博物館、さいたま市のさいたま支局博物館、広島市の広島支局展示室)の、3つの方法で投票を実施。最も投票数の多かった案が、500円貨幣の図柄に採用されます。

 ちなみに、日本で最初に記念貨幣が発行されたのは、1964年に東京オリンピックが開催された時。その際は、1000円銀貨が1500万枚、100円銀貨が8000万枚発行されています。最初に発行が決まったのは100円銀貨で、図案は公募されました。その結果3万512点の応募があり、その中からオリンピック聖火台と五輪マークをデザインしたものが入選し、貨幣の表面に採用。裏には太陽がデザインされました。その後、千円銀貨の発行が決まり、図案は造幣局が作成。表は日本の象徴である富士山と桜、裏には五輪マークがデザインされています。

 今回、財務省および造幣局が作成した3案の図柄は、A案が日本を代表する芸術作品「風神雷神図屛風」、B案が日本を代表する風景「富士山」、C案が東京2020大会の象徴・関連施設「国立競技場」。どれも魅力的な図柄ではありますが、はたしてどの図柄に決まるのか?注目です。

<出典・引用>
財務省:2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会記念貨幣額面価格五百円貨幣の発行の決定及び当該記念貨幣の図柄(表面おもてめん)に係る投票の実施について

(佐藤圭亮)