日本人なら子供の頃に誰でも親しんだ記憶のある、折り紙。折り鶴は日本を象徴するモチーフの一つとして海外からも親しまれています。そんな折り紙でとてもリアルなクワガタムシを作ったという人が話題になっています。

 この折り紙でできたミヤマクワガタを制作したのは、ツイッターユーザーの“南のアルパカ”さん。これまでにも数々の創作折り紙作品をネット上に掲載しています。そのうちの一つがこちらのミヤマクワガタ。

 羽を広げて今にも飛び立とうとしているクワガタムシが、手のひらに乗っています。その硬い上羽の下にある羽の広がり具合や、下の胴体部分、6本の脚、触角、クワガタ特有の大顎と細部に至るまで再現されています。

 この写真がツイッターに投稿されると「これが1枚でできているって??」「生きてるみたい」「折り紙には見えない」「すごい」と称賛の声が次々と集まってくる状態に。確かに、とても35cm四方の折り紙で作られているとは思えない作りこみ具合。このクワガタ、ハサミを全く入れずに折られているそうです。

 一体どうしたらこんな細かい作りを一枚の紙を折るのみで作れるんだろう……。南のアルパカさん聞いてみたところ、作り方は非公開としていますが、一つの作品につき実際のの制作時間は約10時間、構想から含めると約1~2週間であるとの事。ざっくりと工程を考えてから試作を重ね、作品の骨組みが固まったところで作品の本制作に入るそうです。使用する紙の素材も作品の内容に合わせて選び、色で染める事で雰囲気を出すのだそう。このミヤマクワガタは極薄のラッピングペーパーを使用しているんですって。形を安定させるために針金を中に仕込む事も。

 折り鶴さえもなかなかキレイに折れない筆者、1枚の折り紙がこんなすごい昆虫に変化してしまうなんて思いつきもしなかったのですが、南のアルパカさんの作品は他にも目を見張るものが数多くあります。


 恐竜や海の生物、陸の生物、果ては馬上のサムライやドラゴンに至るまで、その一つ一つは精巧に作られた木彫りか粘土細工を思わせる作りこみ具合。この作品がどれも折り紙1枚から出来上がっているというのだから驚きしかありません。これらの作品は南のアルパカさんの「Flickr」(本名にて登録されています)に掲載されていますので、ぜひ見てみて下さい。そして驚いてください。びっくりしますよ。


<記事化協力>
南のアルパカさん(@AlpacaOkinawa)

(梓川みいな)