「継続は力なり」とはよく言ったもの。3年もの期間、抜けた猫の毛を丸め続け、大きなボール状という、文字通りの”毛玉”に仕立て上げたのは、「鞭匠 初代 桃太郎」さん。

 ツイッターに投稿された写真を見ると、そこには愛猫「ゆべし」ちゃんと共に写るビックサイズの毛球が。ゆうに10cmは超えるであろうその大きさには、ただただ驚きです……!

 長毛種の猫と暮らすのはゆべしちゃんが初めてだったという桃太郎さん。毛を集めて丸めるようになったのは、毎日のブラッシングで「こんなに抜けるのか……」と、感じたことがきっかけでした。

 続けるうちに「この毛、なにかに使えないかな……」と心情が変化。当時コロナ禍による外出制限のストレスもあったことから、何となく勢いで作ってみたのが始まりで、それからブラッシングをする度に毛を採集し、球状にしていくという作業を毎日コツコツ継続してきました。

ゆべしちゃんもびっくり

 毛は羊毛フェルトのようにニードルで刺し足しているため、見た目以上に硬めに仕上がっているそうで、特に夏直前の今の時期は柔らかい下毛(アンダーコート)がたくさん抜けるので、玉の触り心地が一年で一番良い時期であるとのこと。

 一方、衛生面が気になるところですが、定期的に注入式殺虫剤を使用した上に、作業毎にドライヤーによる加熱処理と、高濃度アルコールによる殺菌消毒。さらには防虫剤入りのケースに収納しているなど、品質の管理にも余念がありません。

衛生管理にも余念がありません

 こうして継続すること3年。その大きさは直径15cm、重量約300gに及ぶ超巨大サイズにまで成長しました。

 その過程について、「きれいな球体に仕上げるのは結構大変で、時々手に取って眺めたり、ツイッターにアップしたり来客に見せるくらいしか用途がないのですが、仕事の合間の良い気分転換になっています」と、振り返った桃太郎さん。何となく始めたことながら、毎日の作業は大切な癒やしの時間となっているようです。

 桃太郎さんは毛球の様子を定期的に公開しており、もちろん今後もライフワークとして継続していく予定であるとのこと。来年、再来年とさらに大きくなる過程が見られることでしょう。

<記事化協力>
鞭匠 初代 桃太郎さん(@momowhips

(山口弘剛)