「佐藤」、「鈴木」、「田中」、「加藤」。よくある苗字から珍しい苗字まで、日本には約29万種類もの苗字があると言われています。中でも間違えやすいのは、「斎藤」の「サイ」や「渡辺」の「ナベ」など。読みは同じでも漢字の種類が多い苗字が数多く存在します。

 ツイッターに投稿されたのは、苗字にまつわる4コマ漫画。漫画家であり、会社員でもある投稿者、佐藤佐一さんならではのエピソードが共感を呼んでいます。

■ 一番むずかしいナベ?

 とある会社で、「ワタナベさん」に御礼メールを送信しようとする主人公。隣の席に座る同僚に、「ワタナベさんってどういう字?」と尋ねると、「『ナベ』が一番むずかしいやつです」との回答。

「ワタナベさんってどうゆう字?」

 「渡辺」、「渡部」、「渡邊」、「渡邉」……。「一番むずかしいナベ?」、「いやこれどっちの方が難しいん?」と困惑する主人公。

 さらに、「サイトウさん」についても「『サイ』が一番むずかしいやつです」と言われ、「え、齋藤?齊藤?斎藤じゃないよね?」と困ってしまいます。

「一番むずかしいナベ?」

 「ワタナベさん」の漢字の種類が多すぎることに注目して作られたこの漫画。調べてみると、「ナベ」に使用される漢字は50種類以上もあるのだとか。

■ ワタナベさんは「渡辺でも渡邉でも気にしない」

 この投稿には、「わたなべ あるある」、「ほんとマジでわからん」、「簡単な漢字で良いことにして欲しい」など、共感の声が寄せられています。

 また、全国の「ワタナベさん」からも、「無理に難しい方使わなくても大丈夫です」、「渡邊は自分が渡辺でも渡邉でも気にしないし渡部も多分気にしない」、「普段は簡単な方使ってます」といったリアルな声が届いています。

 佐藤佐一さん自身も、渡邉さん宛のメールに「渡部さま」と記載してしまったことがあったとのこと。後に謝罪したところ、本人は気にしてないどころか、気づいてさえもいなかったそうです。

 人の名前を間違えることは、とても失礼ではありますが、おそらく「ワタナベさん」たちにとっては日常茶飯事。案外気にしてない人が多いのかもしれません。

<記事化協力>
佐藤佐一さん(@saichi_sato

※初出時一部に誤字がありました。訂正しお詫びいたします。

(一柳ひとみ)