豆知識というと「ちょっとしたトリビア」というものを指しますが、ダジャレで「枝豆は大豆」とか「ソラマメはサヤが空に向かって育つ(熟してくると重みで下がってくる)」とかいう「豆の知識」を披露する、というのも定番。そんな中、大豆がどんな風に食べられているかを解説した「豆知識」の図がTwitterで話題となっています。

 大豆の「豆知識」を図にしてツイッターに投稿したのは「日常で使える厨二病」をテーマに、様々なアイテムを作っている倉戸みとさん(@mitragyna)。サークル「黒の錬金術学会」として、コミックマーケットといった同人誌即売会や、デザインフェスタなどのアートイベントに参加しています。

 図に示されているのは大豆と、それを利用した食べ物。その作り方を「豆知識について、超ざっくりまとめてみた」と、フローチャート的に示しています。

 豆が熟する前に収穫して食べるのが枝豆。まだ枝になっている状態のものをサヤごと収穫し、食べることから「枝豆」と呼ばれるようになった、という説があります。

 大豆には黒大豆(黒豆)のように、アントシアニンの含有量が多く熟すると色合いが濃くなる品種がありますが、未熟な枝豆の時点では、どれも緑色です。図にはありませんが、この枝豆を茹で、つぶして作るのが東北地方で親しまれている「ずんだ」。

 熟した大豆は様々な用途に使われます。ふかすか茹でるかしたのち、麹と塩を混ぜて発酵させると、味噌(豆味噌)になります。ちなみに中華料理の調味料である「豆豉(トウチ)」も、同じように大豆を発酵させたもの。醤油も同じように作りますが、小麦と混ぜたり工程が色々と複雑になるので「ざっくりまとめる」ことができず、今回は省略したそうです。

 同じくふかした大豆に納豆菌(枯草菌の一種)を付着させて発酵させると納豆になります。昔ながらの納豆が稲わらに入っているのは、納豆菌が稲わらに多く生息していたため、稲わらに包んで保管していた大豆が納豆になっていた、というところから。ちなみに納豆菌は麹作りの大敵なので、酒や味噌、醤油など麹を扱う人々は、仕込みの時期に納豆を遠ざけています。

 大豆を炒ると炒り豆になり、それを製粉すると「きな粉」に。逆に水に浸けて柔らかくし、搾ると豆乳ができます。残った方は「おから(卯の花)」。

 豆乳を加熱し、表面に凝固(ラムスデン現象)した薄いタンパク質の膜を引き揚げて得られるのが「湯葉」。生のまま「引き上げ湯葉」「生湯葉」として食べるほか、乾燥させて「干し湯葉」として流通しています。

 豆乳に凝固剤(ニガリ/塩化マグネシウム)を加えて出来上がるのが豆腐。豆腐を作る作用を化学の分野では「塩析(えんせき)」といい、タンパク質(豆腐の主成分)が高濃度の塩の溶液に溶けない性質を利用して、分離・精製しているんだそうです。

 豆腐を適当な大きさに切り、油で揚げると「油揚げ」。中心まで揚げないと「厚揚げ」になります。また、冬の屋外で凍結と乾燥を繰り返す(フリーズドライ)と「凍み豆腐(高野豆腐)」に。油揚げも凍み豆腐も、手法は違いますが豆腐を脱水加工した食品です。

 このように、ざっくりと図にしただけでも様々な食品に加工されている大豆。実は、図に示された以外に、大豆を圧搾して得られるサラダ油(大豆油)が、食品としての利用では最も多い割合を占めているのです。本当に偉大な豆ですね。

 倉戸さんは、この大豆の「豆知識」図をデザインしたトートバッグも作っています。文字通り「豆知識を身につける」には最適のアイテムといえるかもしれません。

 大豆以外にも色々に利用されている豆はあるので、今後も倉戸さんの「豆知識」が広がることを期待してしまいます。

<記事化協力>
倉戸みと@11/8(日)デザフェス E-282さん(@mitragyna)

(咲村珠樹)