ドイツのKMWは2019年10月29日(現地時間)、ドイツとデンマークに対し、主力戦車レオパルト2の最新版となるレオパルト2A7Vの第1号車を引き渡したと発表しました。ミュンヘンで行われた式典では、記念のキーがデンマークとドイツの代表者に手渡されました。

 ヨーロッパ諸国の標準主力戦車となっているレオパルト2。その最新版がレオパルト2A7Vです。基本的な構成はA7と変わりませんが、装甲の強化とエンジン(パワーパック)の出力強化、NBC兵器に対応する空調装置の改良と、ネットワーク戦闘に対応するC4I(情報処理)システムのアップグレードが行われています。

 ミュンヘンで行われた引渡し式典では、デンマークを代表してフリス・アルネ・ペテルセン駐ドイツ大使、ドイツを代表してペーター・タウバー議会国防長官と陸軍のステファン・トマス中将が出席。KMWのフランク・ハウン代表から記念のキーが手渡されました。


 レオパルト2A7Vは、既存の車両を改修することで作られます。ドイツの場合、総額7億6000万ユーロ(約919億円)で68両のレオパルト2A4、16両のレオパルト2A6、20両のレオパルト2A7、計104両を改修予定。デンマークでは44両のレオパルト2A5をA7Vに改修する計画です。

 KMWの発表によると、デンマークが全44両のレオパルト2A7Vを受領するのは2022年。ドイツが全104両のレオパルト2A7Vを受領するのは2023年を予定しています。

<出典・引用>
KMW プレスリリース
Image:KMW

(咲村珠樹)