子どもの動きって、突拍子もない事が多々あります。事故のニュースでも、自身の子どもを駐車途中に轢いてしまった、飛び出した子どもがはねられたなどといった報道が後を絶ちません。そんな事故に、間一髪セーフだったという話がネット上でも話題となっています。

 「1歳10ヶ月息子と帰宅中、繋いだ手を唐突に振り払うと同時に車道に向かって全力ダッシュされ、片手で押していた空のベビーカーや抱えていた荷物を全部放り出して追い掛け、後ろ襟を鷲掴みして転ばせることで止めた。すぐ目の前をトラックが通っていった。子供はすぐ死ぬ。本当に、いとも簡単に死ぬ。」と、ツイッターユーザーの跳崎さん。すんでのところで最大の不幸を阻止できた体験を綴っています。体験した経験がある人ならお分かりになるかと思いますが、子どもの小さな手は、大人の手で包み込むように繋いでいても、いとも簡単に抜けてしまいます。それも予期しない所で唐突に。

 好奇心が旺盛で、目に付いたものにすぐ飛びつく子どもや、発達の偏りで多動がある子だと余計にこういったリスクは高まります。

 このツイートのリプライにも、「上の子はそうでもなかったんですが、下の子は手を振りほどいて走りだそうとする」「同じような事を経験したことがあります 怖かったですよね」などなど、同様の体験をした人から続々と寄せられています。また、自分自身が多動のある子だった、何故か分からないけどそういう行動をした経験がある、という体験を寄せている人も何人もいました。

 子どもが突然飛び出してきてぶつかった場合、いかなるシチュエーションでも車両を運転している人に過失があると判断されます。自転車でも同様。当たり前の事ですが、ぶつかった子どもはもちろん、ぶつかられた運転者にも不幸が訪れる事となります。こうした事故を未然に防ぐために、子ども用ハーネスや、子どもと保護者の手首に装着して突然の動きに対応できる迷子防止ひもなども市販されています。こうした安全保護具の使用は小さな子どもだけにしておかない状態を作る事ができますが、未だにこういった保護具に対して「ペットの散歩みたい」「虐待なのでは」という声もあるようです。

 子供の命を守る保護具を使う事で、未然に事故を防止できるのであればそれに越したことはありません。むしろ目が離せない状態の子どもを放置し、事故の危険にさらす事の方が、そうとまでは言えなくても虐待に近いといえるのではないでしょうか。多少のかすり傷で済めば「危なかったね」で済ます事ができますが、実際に事故に遭って命を落としたり、重い後遺症が残ったりしたら、事故加害者も被害者も悔やむに悔やみきれない事になります。

 車の運転者は子どもと手を繋いでいる人を見かけたら徐行をするなどの安全対策を講じる事で、重い事故を防ぐ事ができるかもしれません。手をつなぐ必要のある子どもがいる保護者は、ためらわず子ども用ハーネスを着用させるなどの安全対策を講じる事で、大事な命を守る事ができます。小学生以上の子どもでも、自転車を使わせる時に過度なスピードを出させない、大音量の音楽をイヤホンで聞きながら自転車に乗らない・歩かない、など、普段から安全に対する意識づけをしていくように心がけましょう。

<記事化協力>
跳崎さん(@tobisaki00)

(梓川みいな)