立つこともおぼつかない、もうすぐ19歳という高齢の犬。人間の年齢に換算すると90歳以上となるこの犬は、Chocoさんというビーグル犬のおばあちゃん。

 数か月前までは歩けていたChocoさんでしたが、この夏の猛暑のせいか今はすっかり犬用カートに乗せられてのお散歩に。しかし、気候が少し涼しくなったついこの前、お散歩の途中で歩きたくなったようです。

 カートから出してあげると、壁に寄りかかりながらも自分の足で一歩一歩前に進んでゆくChocoさん。途中息切れしたり、足がガクッとする場面もありますが、何とか数メートルを歩くことができたのでした。

 その様子を飼い主さんが「もう立ち上がる力はありません でも立ちたいです 歩きたいです イメージトレーニングの成果もあったのか 壁に立てかけてあげたら 歩きました あと27日たつと 19歳です」とツイッターに投稿したところ、7万8千以上のいいねが付き、840件以上のリプライが。

 たくさんのリプライの殆どが、「通りすがりに拝見し、頑張っている姿に思わず涙」「歩く姿に感動しました」「歩いている幸せそうな顔にうるうるしました」といったもの。そして、Chocoさんへの励ましのメッセージも数多く寄せられています。

 Chocoさんは、自宅でも自主的に立ち上がって歩く訓練をしているそうで、柱にもたれながらもぐるぐると少しずつトレーニングをしているのだそう。夏の暑い間は殆ど動けず、床ずれにもなってしまったそうですが、今では動く気力を取り戻したかのように、室内での自主練習を頑張っているんですって。その甲斐あってか、今では足腰も以前よりしっかりとしてきたそうで、お散歩に出ると大きな木の幹や、円柱状の物に寄りかかって歩いたりもできるようになってきました。

 数日前のChocoさん、木の幹をぐるぐると歩く姿が飼い主さんのフェイスブックに投稿されていますが、足を数歩踏み出してこてんと尻もち。すかさず、同居している相棒犬のVivoくんが「大丈夫?」と言いたそうに駆け寄っていっている姿が。頑張ってお尻を上げようとしているChocoさんに、思わず「頑張れー!」と声を掛けたくなります。

木の根元を歩くChocoさん

転んだChocoさんにすぐさま駆け寄るVivoくん

 実はChocoさん、8月に法事の為飼い主さんと別れて獣医さんに預けられた事が一番のダメージだったらしく、迎えに行った時も獣医さんから「ぐったりしてご飯を食べられません」と告げられ、一時は命の危機も感じられた状態だったそう。しかし、数日後、急に目覚めたかのようにご飯をよく食べるようになり、それ以降、飼い主さんの食事管理もあって、徐々に回復してきているという事です。

 飼い主さんの愛情がChocoさんにも伝わったのか、床ずれもできるほどに動けなかったのが、今では自力で起き上がり、外を歩きたいという意欲も。人間と同様に、犬も高齢であっても、意欲さえあればリハビリで回復できるのかもしれませんね。

<記事化協力>
mahoさん(Twitter:@chocovivomaho / Facebook:vivo0323

(梓川みいな)