友人が「悩みがある」と言うから相談にのったら、自分の中で答えは決まっていて賛同してほしいだけだった……などということが、よくあります。

 このような時の相談にのった側の気持ちを漫画で表現したのは、ホラー漫画家の洋介犬さん。漫画を読んだ人からは「わかる」などのコメントが寄せられ、多くの人が共感しています。

■ 相談された側の心の叫び「知らねェ~!!」

 「知らねェ~!!」と題して、洋介犬さんのXにて公開された今回の漫画。作品の主人公は、大学の同級生が「相談に乗ってほしい」と言ったため自宅に駆けつけます。主人公は同級生に「じゃあ〇〇すれば?」「じゃあ〇〇は……」などと、6時間も話を聞いてアドバイス。

主人公は同級生に「じゃあ〇〇すれば?」「じゃあ〇〇は……」などと、6時間も話を聞いてアドバイス

 しかし、同級生から返ってきた言葉は「そういうの聞きたいんじゃないんだよ!!」「ちょっと!ホントに真剣に考えている!?」など、批判的なものばかり……。

主人公は「知らねェ~!!」と激怒

 ついに、主人公は「知らねェ~!!」と激怒。ただし、同級生も引きません。「無責任じゃないかッ!?」と逆ギレ。「そんな義務ねぇー!!」と言い合いになって作品は終わります。

画像提供:洋介犬さん(@yohsuken)

■ 友人同士でも「ギブ&テイクな面はある」

 記者にも経験がある、まさに「相談あるある」。洋介犬さんも似た体験があるとのことで、実体験をミックスさせて作品を描いたといいます。

 恋愛や仕事など、相談をされることはいろいろあります。中でも多いのが、「どちらがいい?」と選択肢を提示しておきながら本人の中では答えが決まっているパターン。「後押しをしてほしいだけということが多いように思う」と洋介犬さんも感じているよう。

 実際にこのような場面で「知らねェ~!!」と言ったことはさすがに無いそうですが、今回の漫画は「そういう時の願望を作品化したものに近い」と語ります。

友人同士でも「ギブ&テイクな面はある」

 漫画の主人公の「知らねェ~!!」という感情に至らせるような相談を持ちかけ続けると、「受ける側は、相談にのりたくなくなるのはたしか」と洋介犬さん。友人関係であっても「ギブ&テイクな面はある」ということを表現したかったといいます。

 たしかに、大学の同級生は主人公には6時間以上も「無償の奉仕」をさせておきながら、感謝の気持ちが1ミリもありません。この部分に主人公に対しての甘えがあり、「そんなことばかりしていると『知らねェ~!!』になっちゃうよ」というメッセージも込めているのだとか。「親しき中にも礼儀あり」ですね。

<記事化協力>
洋介犬さん(@yohsuken
ホラー漫画「メメ~大野こここはなぜ眼球に殺されるに至ったか~ 」(ニコニコ漫画カドコミ

(佐藤圭亮)