「マンハッタン」と聞けば、多くの方はアメリカ合衆国の都市をイメージすると思いますが、九州出身者にとっては違う意味を持ちます。

 そう、九州民にとって「マンハッタン」とは、チョコの甘みとザクザク食感がたまらない「菓子パン」のことを指すのです。

■ 「マンハッタン」を製造しているのは「株式会社リョーユーパン」

 「マンハッタン」を製造しているのは、福岡県大野城市に本社を置く「株式会社リョーユーパン」。1974年の発売以来、同社の数ある菓子パンの中でも常に売り上げ上位に入っているという、ロングセラー商品です。

九州の名物ご当地パン「マンハッタン」 チョコの甘みとザクザク食感に病みつき

 そのユニークな商品名は、公式サイトの紹介によると、当時の開発担当者がニューヨークのマンハッタンで見つけた商品を参考にしたため、そのままネーミングとして採用したそうです。パッケージには、マンハッタンの文字とアメリカの国旗のほか、街のシンボル「エンパイアステートビル」が描かれています。

■ とにかくかたいが、これが病みつきになる

 商品の見た目はというと、チュロスをねじりながら輪っか状にし、上からチョコをコーティングしたようなイメージ。一見すると縦長のオールドファッションドーナツのようにも見えますね。

見た目は縦長のドーナツのよう

中身がしっかり詰まっています

 その最大の特徴は、病みつきになること間違い無しのザックザク食感。初めて食べる方はびっくりするかもしれませんが、「これが菓子パン?」と思えるくらいにかたい。とにかくかたい。

チュロスチョコをかけたような見た目

ビックリするくらいかたい

 しかし、不思議なことに一度口の中に運んでしまえばゆっくりと柔らかくなり、生地とチョコの甘みがふわっと広がります。

 もぐもぐと食べ応え十分で腹持ちも良く、牛乳やコーヒーといった飲み物とも相性ばっちり。さすがは九州という様々な食文化を持つ地域において、子どもから大人まで幅広い世代に親しまれてきた商品と言えるでしょう。

 ちなみにカロリーは439kcalとパンの中ではかなり高めの部類。それだけボリュームたっぷりであることは間違いありませんが、いくらおいしいからと言って2個、3個と、食べ過ぎないよう注意が必要です。

カロリーはかなり高め

 リョーユーパン製品の販売地域は、九州を中心としているため、特に関東以北ではアンテナショップを除いてなかなか見かけることがないもよう。公式サイトでは通販も行われていないため、九州以外で出会うのは至難の業。

 もし旅行等で九州を訪れた際は、ぜひスーパーやコンビニにも足を運び、リョーユーパンの「マンハッタン」を探してみてくださいね。

<参考・引用>
リョーユーパン公式HP「商品紹介 マンハッタン

(山口弘剛)