昭和あるあるのひとつ「ラジカセを使った直録音」。

 ヒット曲などはテレビから流れる音声を直接録音し、その間周囲にいる家族には静かにしていてもらう……ということが、ラジカセ誕生以降の昭和の家庭では、日々繰り広げられていました。

 現代では音楽もデジタル配信が主流となり、昔よりもずっと手軽になったがゆえに、こうした行為はあまり聞かなくなりましたが、まさかのこの令和の時代にもまだ生きていたもよう。

 X(Twitter)ユーザー「川峠」さんの投稿が話題になっています。

息子氏、「静かにして!!」って言っていたから何のことかと思ったら、Google Homeの前でスマホを構えて、Google Musicの音楽をカメラ機能で録画していた……

失われたと思っていたテクノロジーが、令和も自然発生していた……!!

 ……何ということでしょう。これはまさしく昭和的発想。使っている機器やサービスは最新なのに、やっていることは実にアナログ……というギャップに、思わず吹き出してしまった方が続出しています。

■ 直録音は機能制限を打開するための苦肉の策

 川峠さんによると、息子さんは現在小学3年生で、デジモノやゲーム好き。最近は電子工作やプログラミングに興味を持っている……という、まさしくデジタル世代の子どもらしい趣味嗜好であるようですが……一体何があったのでしょうか。

 詳しく聞くと、「子どものスマホはYoutubeもMusicもNG設定だった」とのことで、これらサービスを利用して音楽を聴くことが出来なかったもよう。

 音を直接録音する、という手段については、過去に話をしたことはないとのことなので、どうしても音楽を持ち歩きたい息子さんが必死に考えた末の苦肉の策だったのでしょう。

■ まさに昭和のテクノロジー……既視感あふれる光景に大笑い

 目前で繰り広げられた昭和感あふれる出来事に川峠さんもびっくり。なんでも、自身もかつてテレビの前でラジカセを構えて、音楽番組を録音していたそうで、「まさか息子が同じことをノーヒントでやるとは……」と、あふれ出る既視感に大笑いしてしまったそうです。

 それは投稿を見た方にも同じだったようで、返信欄には「すごい、令和のこの時代でも受け継がれてるのか」「母に『ごはんよ~』と呼ばれるまでがセット」と、当時を懐かしむ声が相次いで寄せられました。

 なお、息子さんは後日、家族が外出しているタイミングで録音をしなおし、以来毎日のように勉強中に聴いているのだとか。録音したのは、とある海外アーティストの楽曲。この点については、令和っ子らしいおしゃれな選択だったようです。

<記事化協力>
川峠さん(@eaglesakura

(山口弘剛)