アメリカのペンス副大統領は、任期終了前にニューヨーク州のフォート・ドラムを訪れ、ここに駐屯するアメリカ陸軍第10山岳師団の将兵を前に、これまでの献身と働きに感謝するスピーチを行いました。アメリカ陸軍第10山岳師団は、陸軍の中でもっとも多くの場所へ派遣されてきた部隊の1つです。

 ニューヨーク州フォート・ドラムに駐屯する第10山岳師団は、軽装歩兵による山岳戦部隊。そのフットワークの軽さから、アメリカ軍の海外派遣においては先陣を切って展開し「槍の穂先」となる部隊でもあります。

 フォート・ドラムの航空機格納庫に集まった将兵とその家族を前に、ペンス副大統領は「毎日数千人の将兵が、第10山岳師団からイラクやアフガニスタンの合計46か所に派遣され、任務に貢献しています。9.11の同時多発テロ以来、アフガニスタンへ派遣された最初の通常部隊は、ここフォート・ドラムからでした。そして今、私たちが話している間も第2歩兵旅団戦闘団(コマンドス)と第10旅団支援大隊は、アフガニスタンで任務を遂行しています」と発言。第10山岳師団の部隊は通常部隊として最初にアフガニスタンへ派遣され、かつまた最後まで残る部隊になるかもしれない、と部隊の重要性に言及しました。

 アルカイダによる2001年9月11日の同時多発テロに呼応し、アフガニスタンに派遣された第10山岳師団。2021年は派遣開始から20年となります。「この間19年にわたり、アメリカ本土に対する大規模テロが発生しなかったのは皆さんの働きによるものです。同時に、皆さんはアフガニスタンの人々に自由の希望をもたらし、自分たちの運命を変え、良い未来を目指す機会を提供したのです」とペンス大統領は語っています。

 アフガニスタンで第10山岳師団が果たした役割に感謝する言葉の中で、ペンス副大統領は「現在、アフガニスタンでは和平交渉が進められています。そして第10山岳師団の皆さんに、この報告ができることを誇りに思います。2020年2月以来、戦闘に起因するアメリカ兵の負傷者は、ただの1人もいなかったのです」と発表しました。

 ペンス副大統領は退任にあたり、他者のため犠牲をいとわない将兵らの意欲に感謝の念を口にし、スピーチを「アメリカは世界史上、もっとも自由で強い国家です。皆さんがその自由を守り、その強さとなっているのです」との言葉で結びました。ペンス副大統領はトランプ大統領らとともに、1月20日の新大統領就任と交代する形で退任します。

<出典・引用>
アメリカ国防総省 ニュースリリース
Image:The White House

(咲村珠樹)