猫ちゃんって、身体を丸くして色々な箱に入るのが大好き。「それ入れるの?」といったものでも、柔らかい身体を活かして入ってしまうんだから驚き。

 Twitterユーザーのさぱたーさんの飼い猫である「ぼなちゃん」も、箱に入るのが大好きな猫ちゃん。その様子をさぱたーさんがTwitterに投稿したんですが、あるフレーズをオマージュしたつぶやきに、元ネタを知っている方が多く反応して話題となりました。

 「匣の中には綺麗な猫がぴったり入ってゐた。」

 さぱたーさんがそうつぶやきながら投稿したのは、ぼなちゃんが、段ボールの中ですっぽりと入ってくつろいでいる様子。

 ぼなちゃんは、まだ3歳とは思えないほどのセクシーな瞳と、白・黒・茶の体毛がキレイに整った三毛猫。さぱたーさん曰く「とても綺麗な子」な猫ちゃんなんです。

 そんなぼなちゃん、いつもは、今回さぱたーさんがTwitterに投稿した段ボールで、ゆったりと過ごすのがお気に入り。長い時には、丸1日段ボールの中にいることもあるそうで、この日もいつものように、スヤスヤと気持ちよさそうに睡眠タイム。何気ない日常の風景だったんですが、さぱたーさんはふととあるシーンを連想しました。

 「ぴったり箱に入っているといえば、京極夏彦さんの『魍魎の匣』だなと思ったんで、こういうツイートをしてみたんです」

 そう投稿にいたる背景を語ってくれたさぱたーさん。実は、投稿でつぶやいた「匣の中には綺麗な猫がぴったり入ってゐた。」というのは、人気小説家である京極夏彦氏の代表作の一つ、「魍魎(もうりょう)の匣(はこ)」のワンシーンをオマージュしたもの。

 それは、ある男が列車に乗っていた時、偶然対面座席に乗っていた男が、抱きかかえていた匣(はこ)から何やら声がするのに気づき、それに対して「聞こえましたか」と返答した男が、匣を開くというもの。そしてそこには、綺麗な娘が入っていた……という流れなんですが、さぱたーさんが投稿したのは、綺麗な娘ではなく綺麗な猫ちゃん。なのですが、何だかひどくさぱたーさんが羨ましくなったTwitterユーザーが続出。

 投稿のリプライ(返信)欄は、多くの方が「ほう……」とぼなちゃんに返答。2万近いいいねが寄せられ大きな反響となりました。これにはさぱたーさんも、「京極ファンの皆様に多く反応していただけました」とにっこりと微笑み。ぼなちゃんがくつろいていた段ボールは、魍魎の匣ならぬ魍ニャンのハコとなりました。

 多くの人を癒やしたぼなちゃんですが、それもあってか、さぱたーさんの投稿の後に目が覚めた模様。多くの反響があったお礼にと、にっこりと微笑んだそうです。

<記事化協力>
さぱたーさん(@albm32)

(向山純平)