・絶対世話なんかしない、と言ってたはずの親父が今では一番飼い犬を可愛がってる
・犬より猫のほうがいいと文句を言ってたのに、今では一緒に寝てる
・自分の親が死んでも涙ひとつ見せなかったのに、飼い犬が死んだときは号泣していた

なんていう声が最近インターネット上で話題になっていました。
世話をするのはお母さんだけれど、一番溺愛しているのはお父さん。なんていう声ばかりで犬を飼う家いくつかに聞き取り調査をおこなったところ同様の現象が多発してるんですって。

【関連:「長女で損したこと」あるある8つ集めてみた】

愛犬家家庭あるある?

■お父さん目線だと

犬を飼っている各家庭のお父さんたちに溺愛する理由を聞いてみると

・帰宅を喜んでくれるのは犬だけ
・朝起きて最初にしっぽを振ってるワンコを見る「今日も頑張ろう」という気持ちになる
・反抗期がない。あっても餌を見せたらすぐしっぽを振ってくれる
・具合が悪いときに心配してくれるのも犬だけ
・一緒に散歩すると楽しい
・全身で嬉しいことを表現してくれるからわかりやすくてこっちも嬉しい
・赤ちゃんの頃から世話してるので愛情がある

と結構シビアだけどもほっこりするような意見が聞かれました。
一番最後の意見については、自分の子供については仕事が一番忙しい時期でなかなか子育てを手伝えなかった、ということが起因しているそうです。
世代傾向的には、中高年以上の家族持ちのお父さんに多いような気がします。

■『星守る犬』が割と象徴しているような…

2008年から2009年にに漫画アクションで連載されて人気を博し、西田敏行さん主演で映画化もされた『星守る犬』が「お父さんと飼い犬」の関係を象徴しているんでは、なんていう意見もありました。

『星守る犬』は家族に見捨てられ、住むところも何もかもを失った病患いのお父さんが、飼い犬のハッピーと車で延々と旅をするという物語。
ネタバレになってしまうのでお父さんとハッピーの行く末は書きませんが、たしかに愛犬とお父さんたちの友情に似た深い家族愛が究極のところで描かれていることに間違いはありませんでした。

■より重度な溺愛お父さんの症状は……

筆者が聞いた中のより重度な溺愛お父さんは

・有給休暇を取ってまでワンコの大好物である魚を釣りに行く
・採った魚の骨がワンコの喉に引っかからないようにピンセットやお箸で一本一本取る
・仕事の休憩時間にワンコに会いに帰ってくる
・ワンコがお膝に乗っているときに「お父さん、トイレ行っていいかな?」とわざわざ聞く
・ワンコ用に買った一眼レフのカメラの中とパソコンにはワンコの写真が数千枚

骨をとってあげるお父さん

と各家の愛犬家お父さんの最上級を突っ走る溺愛っぷりを見せているそうです。でもこのレベルのお父さんは最近では珍しくなくなってきているとも……。

ワンコたちは一般的に餌をくれる人や散歩をしてくれる人に懐く傾向にありますが、長い時間一緒にいる人を家族だと認識して強い信頼を寄せる動物でもあります。
近年、ワンコを家族扱いしている家がほとんどですが、その中でも仕事が忙しいお父さんたちがワンコの存在に一番感謝しているのではないでしょうか。
にしても、もうちょっとお父さんたちに構ってあげてね……と思わずにいられない筆者でした。

(文:大路実歩子)