来年4月の大学進学が決まっているTwitterユーザのみどりさん。彼女の高校生活最後となる「お弁当」のエピソードが話題になっています。

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■失敗しながら父が作り続けたお弁当

 高校3年間お弁当を作り続けてくれたのは、お母さんではなく実はお父さん。深い事情を伺うことは控えましたが、みどりさんの言葉を借りると「いなくなったお母さんのかわりに」慣れないお弁当作りに毎日取り組んでくれたそうです。そして今回投稿された高校最後のお弁当には「高校に入って初めてのお弁当」の写真と手書きの手紙が添えられていました。

 そこには「3年間パパのお弁当を食べてくれてありがとう」という感謝の言葉が綴られ、最初のお弁当の思い出、まずくてもマズイと言わずに食べてくれた話、……それから最後には、「本当にゴメンね、最後は精一杯頑張って作ってみました。大学からは学食かな?たまにはまたパパのお弁当食べてね。3年間ありがとう。そして大学おめでとう。」と綴られていたのです。

 みどりさんはこのお弁当について「今だから言える話」として「恥ずかしい」と思ったこともあったそうです。でも苦手な料理を頑張ってくれているのを知っていたから毎日残さず食べ続けていました。そこにこの手紙の「ゴメンね」の一言。目にした瞬間、涙がこぼれるとともに申し訳ない気持ちで一杯になったそうです。

み ど りさんより(@pikatiro3)

み ど りさんより(@pikatiro3)

■「インスタのお洒落なお弁当よりぜんぜんきらきらしてた」

 そんな二人にとっての高校最後のお弁当は……綺麗に焼かれた卵焼きに、飾り切りされたウィンナー。ハムの巻かれたこちらも飾り切りのキュウリ、丁寧に炒めたお肉に、彩り用のプチトマト、そしてそぼろに炒り卵で飾られた愛情たっぷりの具材が詰め込まれていました。

高校最後のお弁当

高校最後のお弁当

 高校最後のお弁当をみどりさんは「インスタのお洒落なお弁当よりぜんぜんきらきらしてた」と喜んでいます。そして「まさかお弁当でこんなに泣かされるとはおもわなかった。」とも漏らし、最後は「パパのお弁当はせかいいち。」とこちらも愛情たっぷりに自慢していました。

 実は筆者も今子供のためにお弁当作りに奮闘する日々。上手にできない時、子供のリクエストどおりのキャラクターが作れない時、そして彩り悪く「茶色いお弁当」と呼ばれるものになったりとそれこそ悪戦苦闘。でも今回みどりさんの投稿を拝見し、いつか私もこのお父さんのようになれるかな。と励みになりました。みどりさん、そしてお父さん、素敵なお話本当におごちそう様でした。

(文:栗田まり子)