猫と人間は目の高さが違うので、人間は気づかないけれども猫目線ではよく目につく、というものが色々あります。特に足下付近のものに関しては、猫だけが気づきやすいようです。

 Twitterに投稿された、室内ドアの写真。なぜこれがTwitterに?と思ってよく見てみると……一番下の窓から、猫がこちらの様子をうかがっています。

 まるで心霊写真のような感じでこちらを見ているのは、ちっぱくん。12歳の男の子です。

12歳のちっぱくん(ちぱこさん提供)

 飼い主のちぱこさんに話をうかがうと、お家にはちっぱくんをはじめ、全部で5匹の元保護猫が暮らしているんだとか。今回写真が撮られたシチュエーションは「夜、2階にある寝室の前での出来事です」とのことで、このドアの向こうが寝室なんだそう。

 ちぱこさん宅では夜、猫たちはご家族とそれぞれの寝室で一緒に寝るのだそう。写真の時はちぱこさんと一緒に寝る3匹のうち、一足早くちっぱくんがやってきたといいます。先に部屋に入ってもらい、一旦ドアを閉めて残りの子たちが来るのを階段の踊り場で座って待っていた時でした。

 そこで「視界の中で何か動いた感じがあったんです」とちぱこさん。なんだろうと辺りを見回していると、ドアについた一番下の小窓から、ちっぱくんがこちらの様子を見ていたのでした。

 寝室は電気が消えていますから、外からの光が届く顔の一部だけが浮かぶように判別でき、あとは暗闇に溶け込んでいます。「初めて見た時は、とてもびっくりして二度見しちゃいました」というのも頷けますね。

 ぱっと見はホラーっぽい見た目ですが、よくよく見てみると表情はいつものかわいいちっぱくん。「あまりに顔が面白くて、ほんの少しだけ眺めてしまいました」写真もその時撮影されたそうです。

 ドアを開けると、いつものようにスリスリしてちぱこさんに甘えた、というちっぱくん。自分だけが一足先に寝室へ来たので「ほかの子はまだ来ないのかな?」と、ちょうどいい高さにある小窓から外を見ながら待っていたようです。

 しかしまた、ちょうど猫が使いやすい高さに窓があるというのも偶然ながら面白いですね。「もしかしたら、今までも私が気づかないだけで覗いてたのかもしれないと後から思いました」とちぱこさんが語る通り、猫にとってはうってつけの窓かもしれません。

 普段、人間が立って歩いている時には気づかない小窓ですが、視点を変えると今までとは変わった発見があるかもしれません。暗い窓越しにこちらを見つめるちっぱくんは、そのことを教えてくれているような気がしますね。

<記事化協力>
ちぱこさん(@SCcMxD28prMOEnp)

(咲村珠樹)