皆さん外食をする時、どういったお店選びをされるでしょうか?グルメサイト、口コミ、雑誌、TVCMなどなど色々な選び方はありますが、ふと目にしたものがきっかけで来店という衝動的なものも時としてあります。

 そんな中、ある有名焼肉チェーン店が店頭に掲載した販促POPがSNS上で大きな話題となりました。(※POPとは:売場などで顧客に対し商品やサービスをアピールするために活用する広告のこと)

「そこをなんとか」

 ひらがな7文字だけで的確に思いを伝えることに成功したのは牛角浅草店。前文には「浅草で牛角はないわ(笑)」そう思っているあなたに一言だけ言わせて下さい」と記載されており、どうしても伝えたかったようすがうかがえます。恐らく何度も店頭などでお客さんに言われたのでしょう「浅草で牛角はないわ」を……。

 東京・浅草と言えば国内屈指の観光地。訪れる人は観光客が大半なので、折角ならその地ならではのものを食べたいという客の気持ちも理解できます。だからこその「そこをなんとか」。

 そんなお店側の思いが伝わったのか、このツイートには非常に多くの方が反応。「強気で来ないの草」「超弱腰じゃねえか」「手作り感がまた一層哀愁」「こんなの見たら応援したくなっちゃう」「しかたねぇなぁー」という共感と同情の声が多数寄せられ、いいねの数は15万を超え大変な反響となりました。

 写真の投稿者である、Twitterユーザー・かむどむさんに話を聞くと「浅草は元からお肉関係の名店も多くて、インバウンド需要も高いという土地柄かもしれません。それと観光地でも有名なので食事にチェーン店は避けたいって心理も働いたのかも」とやはり似た考察をしていました。

 私も過去何度か浅草を訪れたことがありますが、特に洋食の名店が多くなかなかチェーン店という選択肢は出てこないかもしれません。ちなみに私は近くの牛角をよく利用するくらいの牛角ユーザーかつ焼肉好きでございます。

 大きな話題となったこの牛角浅草店の“自虐POP”ですが、牛角担当者に連絡したところ、今回の件は把握されており、この反響にはびっくりしているとのこと。外食はとりわけ立地で売り上げが左右されることもありますが、それを逆手にとるというのも打開策になりうるのかもしれませんね。

<記事化協力>
かむどむさん(@kamdom_X)
牛角

(向山純平)