こんにちは。鉄砲蔵です。昨今、世間では『モノづくり』、『職人芸ブーム』がテレビを賑わせております。
エアガンの世界でも命中精度がもう少し欲しい、連続してもっと沢山弾を撃てるようにしたい。もっとコンパクトな銃にしたい、などノーマル以上にもう少し要望があるときはみんなそれぞれ自分の銃に手を加えて、自分にとってより使いやすい銃に仕上げる改造が昔からありました。
今回の「ミリタリー魂」では、そんなフィールドで出会った、独自の一工夫を加えたカスタム銃をご紹介いたします。


さて、まず紹介したいのは、ノーマル状態の外観のアメリカ軍M16アサルトライフルです。

【アメリカ軍M16アサルトライフル】
アメリカ軍の突撃銃。射程距離はボルトアクション狙撃銃より短く、拳銃より長い。反動もこの2つの間にあるため、命中精度も中間。
機関銃のように引き金を引いている間は続けざまに連射するフルオートと一回引くごとに一発撃つセミオートに切り替えられる。
1965年~1975年にアメリカ合衆国が本格介入したベトナム戦争の際にこのライフルを使用。ベトナムの戦場に向かう際、在日米軍基地を経由地としたため、終戦後にはアメリカ軍がベトナムで着用した軍服や弾倉ポーチなどが大量に放出、流通した。
そのため、日本のサバイバルゲームの装備としてベトナム装備は最も手頃な装備となり、それに伴ってM16のエアーガンも製造されて一気に普及した。

 

以下からはこのM16を元にしたカスタム銃をいくつか紹介していきます。

▼拳銃サイズ+ラージバッテリーのM16
▼ラージバッテリーの写真

まずは拳銃サイズに銃身を切り詰め、銃床を取り払い、その銃床に入っていた大サイズのバッテリー(右写真。大きさ比較のため、PHSと百円ライターと一緒に撮影)をマグライト(アメリカ製アルミ合金製懐中電灯)のプラスチック製空き箱に収めて横に取り付けたもの。
大型拳銃サイズで軽量のため、敵に気づいてから実際に銃を向けて発砲するまでの反応速度をかなり早めることができます。

▼ピストルM16用ホルスター

切り詰めたM16は他の方もお持ちで、中にはこの写真のように他の物を収めるためのホルスターを改造、銃口を突っ込む為のカップを取り付けて切り詰めM16用ホルスターとして使用していました。

このような拳銃サイズに切り詰めたライフルを見られた方の中には「銃身を拳銃サイズにして射程、命中精度を拳銃並みにしてしまうなら拳銃を下げればいいのでは?」という方々もいらっしゃるかもしれませんががエアーガン、ガスガンの拳銃の装弾数は大体大型のもので25発程度、このM16電動ガンの装弾数は300発。
装弾数の多い拳銃が欲しい、という要望を満たすカスタムです。

▼塩化ビニールパイプのM16
▼パイプM16のサイト

M16という銃は細身の外観をしており、実銃のようにスチールプレスやアルミ合金削りだしで作られていれば問題はないのですが、その細身の外観のままプラスチックで再現した電動M16は手で構えただけでフニフニシナって内部の銃身がグラつき、命中精度が落ちる障害がありました。
このカスタムはそれを解決するため、銃身からフレームにかけて塩化ビニールパイプでスッポリ覆ってしまおうという物。
なるほど!これならガッチリしていてシナらない!
しかも補強に使っているのは塩化ビニールパイプなので軽い!これこそコロンブスの卵!
それにパイプで作ってある割には結構外観も様になっています。

 

次にこのMC51をカスタムした物です。

【MC51】
上記のような突撃銃を短縮して多弾数、小型の銃を望む声に応えて東京マルイ社が1996年に発売。500連発ながら小型。これの実銃は1992年にイギリスのFRオーディナンス社がドイツの傑作ライフルG3を短縮、小型化したモデルとして発表。

▼二連MC51
▼二連銃のアップ

一番変わったこの二連MC51。
サイズはかなり大きくなってしまったので前後についているグリップ部分を握って抱えるように構えます。これを作った人は電気屋さんで、電気工事の際に生じたダクトパイプのゴミとか壊れて捨てるCDプレーヤーとかで二連式、超多弾装の銃に仕上げたそうです。
なんと!弾倉交換なしで3千発は撃てるそうです。正確に計ったことはないものの、ゲーム中全くのノンストップで撃つ事もできるとか。
しかも二連になっている銃を一度に撃てばブワーっと超高速連射もできるとか。
現在は普通のゲームは1ゲームに持ち出せる弾数を600発まで、改造してノーマル以上の装弾数にすることは禁止、というチームが多いので、この銃はフィールドを借り切って独自のチームのルールで使用しているとのことです。
しかし、昔はでっかいペットボトルで増量して1千連発くらいにした弾倉が沢山あったのでこの銃には懐かしさも覚えます。
※1991年4月に初めて電動ガンFA-MASが発売されたため、このような数千連発のカスタムが可能になった。それ以前のガス式では構造上不可能。ペットボトル弾倉カスタムを見かけるようになったのは大体1998年頃だったと記憶しています。

今回はご紹介した自作カスタム銃をを見ていて思ったのは、若い人はそれこそ18歳、19歳から銃の自作カスタムを始めており、意外なことに若い人ほど巧いアイディアでカスタムしていることに気づかされました。「その手もあったか!」とよく驚かされます。
彼ら、若者のアイディアに触発され、僕自身も「お金をかけない方法も色々あるんじゃないか?改造部品も装備品も買うより作る方を優先して考え、それでダメならメーカー品を買おう。」なんて考えるようになりました。

最近のテレビのバラエティーでは日本の未来に関して悲観的な論調が度々見られますが、この手の論調は終戦直後のニュースの記録映像(1950年代頃)にもありました。でも高度経済成長時代を迎えることができたのだから、今の若者が物づくりを楽しんでいる状態を見てもまだまだ日本の未来は捨てたもんじゃないと思います。

ではまた次回。

(文・写真:鉄砲蔵)