スマートフォンが普及してからというもの、近年では手紙を貰う機会もすっかり減ってしまいました。それでも、たまに手紙を貰うと、自分のことを大切に思ってくれていると感じ、とても嬉しくなりますよね。そんな開封時のワクワク感をさらに盛り上げてくれる手紙がTwitterで話題を呼んでいました。

 「友人考案の釣り好きのための封筒 これは開けたくなる」と紹介したのは作者の友人である猫背さん(@nekoze420)。

 その茶封筒のフタ(フラップ)の中央には、釣り糸に見立てた線が走り、その先に魚が食いついているというシンプルなデザイン。しかし、よく見てみるとフタの横に小さな切れ込みがあります。その切れ込みを横にぴーっと引っ張ると、封筒が開封できると同時に、なんと魚も釣り上げられるという遊び心あふれたギミックが潜んでいました。この仕掛けにリツイートには「これは!即開封したくなる!!」「面白い、欲しいので売って欲しい」とかなりの反響がありました。



 そこで、こちらを制作された作者の松井峻輝さん(@ma_shun)に作品について詳しくお話を聞きました。現在は、会社員をしながら、コンペなどで作品を披露しているという松井さん。「身内に細々と公開しておりましたのでこの流れは驚きです笑」とTwitterでの反響にとても驚いている様子でした。もともとこちらの作品は、手作業で作って販売するとなると労力や時間がかかり現実的ではないと思ったそうで、商品化や実際の制作方法までは考えていなかった試作品とか。コンペでボツネタになった作品や試作品等をFacebookで公開したところ、こちらの作品を見て気に入ったご友人が、Twitterに投稿し広く知られるところとなったようです。

 魚が釣れるというギミックは、通販で封筒を開封する時の引っ張る動作に着目し、釣り糸にあたる部分を裏面に細く切ったビニールを貼り付けて作られているとか。現在、商品化されていないこともあり、種類はこちらの1種類のみとのこと。日頃から松井さんは、思いついた日にネタ帳にメモをしておく習慣があるそうで、暫く経ってからふと思い立ち、3時間ほどで制作したそうです。

 松井さんが参加したコンペ「コクヨデザインアワード2017」では、清水明彦さんと共同制作した各ページに雲や木の陰をプリントされた「陽だまりノート」が、一般投票で最多票を得るほど高評価だったそうです。その他にも、木を傷つけるように文字を書けるラベルシール「らくが木」(共同制作:加藤奈摘さん)や、割って使う鉛筆「ふたつでひとつの鉛筆」(共同制作:清水明彦さん)など、懐かしさや温かさを感じるデザインの作品が多く、松井さんの人柄を表しているようでした。



 会社員として勤めながら日々思いついたネタを溜めて、数か月に一回デザインコンペに向けて作品を形にしているという松井さん。日頃からコツコツ制作してきたものが、思いもよらず周りから評価されて、とても嬉しいと語って下さいました。

<記事化協力>
松井峻輝さん(@ma_shun)
猫背さん(@nekoze420)

(黒田芽以)