ひろっぴの「ゆるりと鉄で参ろうか」の第三回目でございます。前回は「鉄道ヲタク」のカテゴリである「乗り鉄」についてを解説しましたが、今回は「撮り鉄」についてです

「撮り鉄」とは鉄道を「撮影する」のを目的としています。
ただ、この「撮り鉄」という分野も様々で、単に「車両を撮影する」だけにとどまらず「何を撮影する」「どのように撮影する」ことに重点をおくかによって行動が大きく変わります。


また、被写体となる「車両」が極めて少ない場合、そこに出向いたはいいものの「出会えない」という場合もありますし、出会うまでに「ひたすら待つ」ことも必要となります。

今回はそんなある1日を振り返ってみたいと思います。

2008年12月、試験運転の作業中に機関助士のボイラー空焚きにより火室を破損するというトラブルを起こしてしまい、運用を離脱しての修復が進められていたJR東日本所有のD51498号機が2009年9月、修復を終えて10ヶ月ぶりに復帰しました。

トラブル発生当初は修理には最大1年半かかる見込みと報道され、ファンの間では復元を断念するのではないか、などという噂まで流れていました。

修理後のD51498号機は、2009年10月1日~11月30日の土休日にかけて高崎駅~水上駅間で運行される「SLみなかみ」で復活することが発表されていましたが、直前になって9月の5連休での目玉イベントとして、急遽2009年9月19~23日(9月21日を除く)に快速「SLみなかみ」として高崎~水上間で運転されることとなりました。

これまでD51498号機の姿を撮影したことがなかったこともあり、復帰直後の姿をしっかりと撮影しておこうということで5連休2日目となる2009年9月20日に、一路沿線へと向かうことにしました。

いつもならば早起きをして在来線で目指すところですが、今回は新幹線が利用できるのでちょっと余裕を持って自宅を出発。東京駅から上越新幹線「Maxたにがわ」にて高崎を目指し、高崎で水上行きの普通列車に乗り換えます。

D51498号機復帰の影響もあってか、115系3両編成の水上行きはかなり混雑した状態で高崎駅を発車しました。
窓から外を眺めてみると沿線にはカメラを持った鉄道ファンがあちこちに……。
そんな自分も115系の座席に座りながら、どこで撮影するか考えてながら外の景色を眺めていたらウトウトしてしまい、ふと気づくと列車は沼田駅に到着するところでした。
出発時はあれほどにぎやかだった車内も、閑散としておりすっかり落ち着いてまったりモードに。

そんなまったりモードの中、当初考えていた撮影場所である上牧駅(かみもくえき)に10時16分到着。
上牧駅のある上越線の高崎~水上間はかつては都心と新潟方面を結ぶ主要路線として
多くの特急・急行が行き交っていましたが、上越新幹線の開業により現在では普通列車が1時間に1本、そこに特急「水上」が数本入るだけのローカル線となってしまいました。
そんな上牧駅の周辺にはコンビニなども無く、時間つぶしのためにはD51498号機が来るのを待つしかありません。
快速「SLみなかみ」が上牧駅を通過するのは12時前後(「SLみなかみ」の水上到着は12:04)で、この間に通過する列車は3本のみ。
携帯の電波がつながるので待合室でネットにアクセスしながらひたすら時間を潰します。

待つこと2時間、遠くから汽笛が聞こえてきました。そしてD51498号機を先頭にした快速「SLみなかみ」が上牧に差し掛かりました。かなりの煙を吐き出しながら走るD51498号機。
そのときちょうど真正面から風が吹き、煙が後方の客車を一気に覆いつくします。
そして蒸気機関車独特のドラフト音を響かせながら上牧駅を通過していく快速「SLみなかみ」。
使用されていた12系客車の最後尾には「D51 水上紀行」というオリジナルのテールマークが掲げられていました。

わずか数分ほどの撮影を終えた自分は、都内へ戻るべくさらに40分ほど後に来る高崎行きを上牧駅で待つのでした……。

「撮り鉄」は多くの場合「一発勝負」となることが多く、失敗すると目も当てられない状況になります。
また、真夏や真冬など季節によっては待つのにも一苦労ということも多々あります。
さて、次回はちょっと目線を変えた話をさせていただきたいと思います。それでは……。

■ライター紹介
【ひろっぴ】
幼少の頃からの「鉄道」好き。一時期は離脱していたものの、10年ほど前にふとしたきっかけで出かけた先の地方鉄道への乗車で、再び鉄ヲタの道へ。
以後、鉄ヲタの道を極めるべく、あちこちへと出向くのである。