「ナナメ観 特撮映像館」、第十六回目となる今回は地味ながら人気の高い「エビラ」が登場する『南海の大決闘』をご紹介いたします。
本作では南太平洋で漁船が遭難し、それに乗っていた兄を探すため、弟は奔走するが政府機関は動いてくれない。たまたま知ったダンス大会の商品がヨットであることからその会場に行ってみるが、すでに参加することはかなわず、参加していたふたりの大学生と知り合い、葉山のヨットハーバーまで連れて行ってもらう。


そこで見かけたヨットに無断で乗り込んでみると、すでに乗っていた男に「不法侵入だ」と脅かされ、とりあえず一泊させてもらうことになる。が、大学生と男が起きてみるとヨットは港を離れ沖に出ている。兄を探そうと弟が勝手に出航してしまったのだ。ヨットは世界一周を計画していた人物の所有で、ヨットに乗り込んでいた男は、実は無断で乗り込んでいた金庫破りだったことがわかる。
船の知識がない3人は弟に指示されるまま南へと向かうが、嵐に巻き込まれ遭難。なんとか島に漂着するが、そこは「赤い竹」という集団が武力で何かを計画しているところだった。「赤い竹」は近くのインファント島の住民を拉致しては、労働力としていたが、そこから逃げ出したダヨという娘と弟たちは合流し、岩山の洞窟に逃げ込む。そこにはゴジラが眠っていた。
「赤い竹」の島の近海にはエビラと呼ばれる巨大なエビの怪獣がいて、海上を通る船を襲っていた。最初に遭難した漁船に乗っていた兄はインファント島に漂着して助かっていたこともわかる。
「赤い竹」が核兵器の開発を企んでいることがわかってくると、島からの脱出も兼ねてゴジラを目覚めさせようと試みる金庫破りたち。落雷の刺激を利用してゴジラを目覚めさせ、「赤い竹」の研究施設を破壊させるのだが…。

新怪獣エビラが登場し、成虫のモスラも加わるのだが印象としては地味な感じがしていた。今回改めて見直してみるとストーリーや演出のテンポはよく、ひとえにゴジラの造形やストーリーとのカラミに違和感があるのではないかと思った。
またモスラの代弁者である少美人は本作ではザ・ピーナッツに変わってペア・バンビが演じている。モスラの歌も新たなものが使用された。

監督はこれまでシリーズを手がけてきた本多猪四郎に変わって若大将シリーズなどの福田 純で、そういうこともあってかヨットだったりキャストだったり、それまでのシリーズとは違う味が見られる。

監督/福田 純、特技監督/円谷英二
キャスト/宝田 明、渡辺 徹、伊吹 徹、水野久美、平田明彦、ほか。
1966年/日本/87分

(文:猫目ユウ)