ひな祭りに飾る雛人形。子どもの頃、その見た目が少し怖いと感じたことはないでしょうか?特に、夜に見る雛人形は、暗闇の中で白い顔だけが浮かび上がっているように見えて、子どもながらに怖かったことを覚えています。

 ツイッターに投稿されたのは、春南 灯さんが小学生の頃に体験した雛人形にまつわるちょっと怖い話。春南さんの実家では、毎年ひな祭りの時期になると、仏間に7段飾りの雛人形が飾られていたそうです。ある年の深夜、トイレに行きたくなった春南さんが目を覚ますと、誰もいないはずの真っ暗な仏間から話し声が……。

 祖母に「怖い」と伝えたところ、「一年間も箱の中におるんだから、そのくらいさせてやらんと」と諭され、子どもだった春南さんは、「そっかぁ」と納得したそうです。しかしその後も、何度か聞いたという「仏間からの話し声」。はっきり確認したことはないものの、祖母の話しぶりからして、祖父母は以前から雛人形の話し声を聞いたことがあったのではないかと語ります。

ひな祭りといえば、実家では仏間に雛人形を飾っていたのですが、深夜、トイレに起きると、真っ暗な仏間から話し声が聞こえる事があって。祖母に、怖いって言ったら、「一年間も箱の中におるんだから、そのくらいさせてやらんと」って。その時は、そっかぁって納得したけど……。

■ 雛人形を飾らなかった年にも怪奇現象が……

 時は流れ、春南 灯さんが中学生か高校生だった頃には、1年だけ雛人形を飾らない年があったそう。その年は、話し声ではなく、押し入れの中からコトコトと物音がしていたのだとか。押し入れを確認したところ、音は雛人形が入っている箱から聞こえてきたそうで……。

 この雛人形は、春南さんが産まれた時に、祖父母が買ってくれたものとのこと。20年ほど前に春南さんが実家を離れたことをきっかけに、人形供養にだしたそうです。

■ 投稿者は実話怪談作家として活躍中

 現在は実話怪談作家として活躍している春南 灯さん。著書に「北霊怪談ウェンルパロ」、映像作品「怪奇蒐集者 春南灯」に出演しています。

 もしも今、幼い頃と同じように、雛人形の話し声を聞いてしまったらどうしますか?と尋ねたところ、「怖いですが、確認します」とのことでした。

<記事化協力>
春南 灯さん(@AKariHaruna
(一柳ひとみ)