描いたイラストを2Dのアニメーションで動かす技術「Live2D」。原画がそのまま立体的に動く仕様は、3Dとはまた異なるアニメーションの面白さを伝え、アプリゲームなどでは多く採用されています。

 2022年より、Live2Dモデラーとして活動するようになった冬乃グミさんは先日、依頼を受けて制作したという作品をTwitterで紹介。猫をモチーフにしたキャラがヌルっと動く姿には、多くの人から注目が集まっています。

 「足作り直してめっちゃ可愛くなった」とのつぶやきともに、冬乃さんがTwitterに投稿したのは、「化野くしゃみ」と命名されたVtuberを描いたLive2D動画。袴を着用した猫モチーフのキャラクターなんですが、これがヌルヌルと動いていくんです。

 マウスに合わせての動作を映した動画では、肉球が丸見えとなった手をあげる仕草とともに、右へ左へと動いていきます。それに合わせて袴は揺れ動き、瞳もパチクリと瞬き。

マウスに合わせ、猫モチーフのキャラが動いていきます。

肉球むき出しの手をあげ、目も閉じます。

 さらにクルリと一回転してみると、円を描くかのようなムーブに。こいつ……動くぞ!

クルリと一回転なんてムーブも。

 「以前『spine』という類似ソフトを使用していたのですが、その際に自分の画力の低さを痛感しまして。その後2年ほどイラストと漫画で画力向上に注力し、ある程度画力のついた去年(2022年)3月からLive2Dをはじめました」

 その後、「依頼」を受けられるレベル(技量)と判断し、Live2Dに専念した活動を開始したという冬乃さん。本作は、開始後まもなくの依頼作品とのことで、納期まで半年以上先という時間的余裕に加え、自身が猫好きということもあり受けたそう。

 「『猫好き』は世界中に多いとは思いましたが、それにしても予想以上の伸びでびっくりしました。」

 作者が思わずそう振り返るほど、本作には多くのTwitterユーザーの注目を集めることになり、3万近いいいねが寄せられる反響となっています。

 「好きとはいえ、普段獣系キャラは描かないので、耳の作りなど多くのことを調べ、写真や動画を見ながら制作に励みました。特にケモナー(擬人化された動物キャラを愛でる界隈)の皆さんからの反響が大きく、『猫らしさ』を意識して取り入れて良かったです。ここまでのバズとなったのは、イラストレーターさんの立ち絵や、他のモデラーさんの助言があってこそなので、今後も技術向上に励んでいかなければなりませんね」

 ちなみに、今回冬乃さんが手掛けた「化野くしゃみ(@AdashinoSneeze)」は、2023年春から初夏にかけてのデビューを予定し、ゲームなどの動画投稿をする「喋る猫」としての活動を予定しているVtuber。今回話題を呼んだ動きに、声が吹き込まれると一体どんな化学変化が起きるのか楽しみなところですね。

<記事化協力>
冬乃グミさん(@Fuunooo

(向山純平)