最近にわかにブームが来ている「白湯」。それに伴い、「白湯」をペットボトルに入れた商品が販売されるようになりました。

 そんなペットボトル入りの「白湯」は、「白湯」好きな方が飲むことを想定された飲料ですが、中身はぶっちゃけて言えば「お湯」です。ということは……「カップラーメン」などに使えるんじゃないか?という疑問が湧いてくるわけです。

 そんな疑問を解決すべく、「白湯」を使った「カップラーメン」作りに挑戦してみました。

◼ ペットボトル入の「白湯」ってどんなの?

 そもそも、ペットボトル入の「白湯」とはどんなものなのでしょうか。買ったことがなかったので、さっそくコンビニに行き「アサヒ おいしい水 天然水 白湯」を入手。見た目は温かみのある「ザ・ソフトドリンク」のような印象です。

白湯のラベル

 成分表を見ると、ナチュラルミネラルウォーターとの記載があり、当たり前ですが「砂糖」や「甘味料」などは一切入っておりません。つまり正真正銘の「水」なわけです。

白湯の成分表

 一応、公式サイトの説明もチェックしてみました。公式サイトでは

『アサヒ おいしい水 天然水』と同じ、ミネラルを含む地層を通った天然水(ナチュラルミネラルウォーター)を使用しています。日本人に適した軟水で、飲みやすい味わいです。<中略>白湯の適温とされる約50~60℃に温めた状態で販売します。
(出典:アサヒ飲料ニュースリリース

 との説明がされており、同社で発売されている「アサヒ おいしい水 天然水」を温めたものと解釈できます。

 また、温度は約50~60度に温められているようです。カップラーメン作りには本来、95~100度あたりが理想。

 対する白湯は50~60度と理想の温度よりも半分近く低めです。さて、この温度でカップラーメンは作ることができるのでしょうか?

◼ 「白湯」をカップラーメンに注いでみる

白湯をカップラーメンに注いでいるところ

 「白湯」を「カップラーメン」に注いでいきます。いつもは沸騰した熱々のお湯を注ぐため、この光景にはやや違和感を覚えます。そして3分経過後……

白湯を入れたカップラーメン

 できました、カップラーメン。見た目はそんなに悪くはありません、いつもどおりのカップラーメンです。

白湯でもどした「謎肉」

 「謎肉」もしっかりと「肉々しさ」があります。

白湯でもどした「エビ」「たまご」

 「エビ」と「たまご」も見た目ではちゃんと戻されているような印象。

バリカタなカップラーメン

 ただし、麺のほうは想像どおり硬い。箸で持ち上げると一気に大量の麺が絡まってきます。

白湯でもどしたカップラーメンの汁

 スープの方は、見た目だけでいうと熱湯を入れた場合とそれほど差が感じられません。まぁ、温度の差しかないわけですから……見た目は実に美味そう。

■ イケる?イケない?実食の結果……

 見た目チェックはここまでにして、「白湯」で作った「カップラーメン」の完成直後の状態に変化がないうちに早めに食べていきます。時間をおきすぎると、麺が戻る可能性がありますので。

 さてさて、ズズズ……。うん、これは「バリカタ」の「カップラーメン」です。味は当然ながら美味しい。「謎肉」も若干スナック感が残っているのですが、これはこれでサクサクして美味しい。「エビ」や「たまご」も食感がいつもと異なり、新感覚です。イケるかイケないかで言えば「バリカタだが十分イケる」。

 とはいえ、いつもの熱々のカップラーメンに比べるとやはり20%~30%の味のダウン感は否めません。これが50~60度のお湯の影響によるものかと思われます。

 ただし、災害がおきた緊急時など、お湯がどうしても沸かせない場合この「白湯」があればカップラーメンを食べることができる。そう考えると「白湯」の飲む以外の使い道として可能性を残していると思います。

 なお、編集部では過去に別の記事で、被災下を想定した「水でカップ焼きそば作り」の実験結果を公開したことがあります。そのときの実験では「水をそそいで15分」かけてふやかしました。結果は今回と同じように、若干のスナック感が残るものの、イケるのはイケる。という結果。災害時を想定した使い方として、あわせて知識の片隅においておくといつか役立つかもしれません。

 なにはともあれ、「白湯」で「カップラーメンは作れる」という結論になりましたので、バリカタ好きな方は一度試してみてもいいかもしれません。

白湯とカップラーメン

(たまちゃん)