親指で金属の棒をはじいて演奏するアフリカの民族楽器「カリンバ」。プロカリンバ奏者として活躍する木佐貫洋平さんが12月28日、自身のTwitterに「エレキカリンバ、流行らせたい」と動画を投稿。1万件以上のいいねを集め、「やばい!」「かっこいい!」と話題になっています。

 木佐貫さんは普段、クロマチックカリンバという転調することができるタイプのカリンバを使用し、様々な音楽ジャンルの現場で演奏。カリンバのレッスンなどもおこなっています。

 木佐貫さんは元々、ジャズピアニストのジョー・ザヴィヌルさんの音楽が好きだったそう。ある日、ジョー・ザヴィヌルさんのバンドでドラムを担当しているパコ・セリーさんが、カリンバを演奏している動画を見た木佐貫さん。その演奏に衝撃を受けたことが、カリンバを始めたきっかけと教えてくれました。

 動画に投稿したエレキカリンバは簡単にいうとエレキギターのように、カリンバにアンプやエフェクターを繋いだもの。自宅にあった使用していないエレキベースのボディに、そのままカリンバの鍵盤をつけたそうです。

 「エフェクターを通すことで、元々の綺麗な印象とはまた違ったサウンドを作ることができるので、それが面白い」とエレキカリンバの魅力について語る木佐貫さん。

エレキカリンバは簡単にいうとエレキギターのように、カリンバにアンプやエフェクターを繋いだもの

 さらに今回の動画では、ビットクラッシャーというファミコンのような8bit音になるエフェクターを通しているのだとか。たしかに、昔のゲーム音楽にありそうな懐かしいレトロな雰囲気がします。子どもの頃に友達と一緒にファミコンで遊んだ記憶がよみがえってきました。

 最近でこそカリンバといえば「オルゴールのような透き通った綺麗な音色」というイメージが徐々に定着しています。しかし、木佐貫さんによると、アフリカでは空き缶の破片を鍵盤に巻き付けたり、ビール瓶の蓋をボディにつけたりして、それらを一緒に振動させることで、意図的に雑音やノイズを鳴らしたりしているそうです。

 今回の木佐貫さんの投稿で初めてカリンバという楽器を知った人にも、「そういう発想も同時に知りながらカリンバをリサーチしてみると、より楽しめると思います」と呼び掛けていました。

 コメント欄には今回の動画で触発されたのか、「めちゃくちゃやってみたいです!!」「これは欲しい!」「20年ぶりくらいに欲しい楽器に出会った感ある」など多くの声が寄せられ、興味を持った人やカリンバデビューしようとしている人が増え続けています。

<記事化協力>
木佐貫洋平さん(@LimbaTrip)

(佐藤圭亮)