通常「お手」は飼い主が手を出し、ペットがそこに手をのせるものです。しかし、黒猫のくろあんくん(通称・ろんくん)は少し違います。飼い主さんが「ねこに『お手』を仕込まれている」とTwitterに投稿した動画には、ろんくんが先に手を出し、飼い主さんが手で受けている光景が。思わず「逆!逆!!」とツッコミたくなってしまいます。

 最初に飼い主さんの方をチラッと見て、「はい、ここに手を出して」と言っているかのように手を出す、ろんくん。飼い主さんが手を出すと、顔をあげて再び飼い主さんの方を見つめます。「よくできました」と言っているのでしょうか。ツイートの通り、お手を仕込んでいるようです。

飼い主さんの方をチラッと見るろんくん

「はい、ここに手を出して」と言っているかのように手を出す、ろんくん

飼い主さんが手で受けます

 お手自体は5~6年前、ろんくんが2~3歳の頃からコミュニケーションの1つとして遊びでやっていたら覚えてくれたそう。たしかに、よく考えてみたら猫がお手をすること自体、珍しいですね。

 飼い主さんに話をうかがうと、ろんくんが先に手を出してくる時は、ご飯やおやつが欲しい時で催促をする意味もあるのだとか。もちろん、飼い主さんとコミュニケーションをとる時の1つの方法として先に手を出したりすることもあるといいます。ろんくんにとって「お手」は、自分の意思を伝える大切な手段なのかもしれません。

 飼い主さんの他の投稿を見てみると、普通にお手をしているところやハイタッチしているところなど、様々な「お手」の動画が公開されています。普段から「お手」を通して飼い主さんとコミュニケーションをとっていて、飼い主さんとの絆や愛情の深さが伝わってきます。見ているだけで心がほっこり。自然と笑顔になります。

 「いつか肉球の方を上に向けて出すようになってきたらどうしよう」と、期待も入り混じった不安をのぞかせる飼い主さん。その日が来るのも遠くないのではないでしょうか。

 ちなみに今回Twitterに投稿された動画の時は、ベッドの上で先に手を出していたので、「『おはよう』のような挨拶がわりのスキンシップをしようとしてくれたのだと思います」と推察していました。朝、起きた時に愛猫から「おはよう」と挨拶されるのは猫好きにとってはたまらない瞬間。それだけで1日が最高なものになります。羨ましいかぎりです。

 「お手」を仕込まれることについて、「猫に『お手して』と誘われる人間というシチュエーションはちょっと変わっている」と思いつつも、愛猫の方からコミュニケーションをとってきてくれることを「嬉しく思っている」と語っています。

 この動画は23万回以上も再生され、2万4000件を超えるいいねを集めています。動画を見た人たちから、「お利口だねって言われてますね」「おやつ渡されたりして(笑)」「ろんさんなら、そのうちやりそう…笑」など多くのコメントが寄せられ、1人と1匹のコミュニケーションを楽しんでいる様子です。

<記事化協力>
AKRさん(@bou128)

(佐藤圭亮)