2022年も気づけばクリスマスシーズンが近づいてきましたが、イエスキリストの降誕祭が開かれる日が12月25日です。

 その降誕までを祝う期間(12月1日から24日あるいは25日)を「アドベント(待降節)」と呼びますが、期間中に1日ずつ日めくりしていく「アドベントカレンダー」が、実は近年ちょっとした話題になっています。

 それを販促に活用した洋菓子店の投稿が注目を集めています。

 「今年も瞬く間に完売となった『Bean to Bar チョコレート アドベントカレンダー 2022』
 今回、付録として『星座早見盤』が付いています。星座早見盤とは、夜空の星を調べたり、その日に見える星座を探したりできる道具のことです」

 つぶやきとともに、担当者が手にした「星座早見盤」を紹介したのは、Bean to Barチョコレート専門店「ダンデライオン・チョコレート」公式Twitter。

 アメリカ・サンフランシスコが発祥の地で、カカオの生産からチョコレート製品の製造までを一気通貫型で行う、「Bean to Bar(ビーントゥバー)」を強みとしたチョコレート専門店なのが「ダンデライオン・チョコレート」。

 日本国内では東京都蔵前と、三重県伊勢市に店を構え、オンラインショップでも商品取り扱いがあります。ちなみに、おススメの商品は、焙ったマシュマロにチョコレートをトッピングした「スモア」。

焙ったマシュマロにチョコレートがトッピングされた「スモア」が人気商品。

 今回取材に応じていただいた広報の田中友歩さんによると、ダンデライオン・チョコレートでは、以前より「アドベントカレンダー」の取り扱いがあったそうです。新型コロナウイルスの影響もあり、2021年に2年ぶりに販売したところこれが大好評。

ドイツ発祥の風習「アドベントカレンダー」に合わせて、2021年より本格展開。

 それを踏まえて、初めて付録をつけたのが2022年版。イギリス人デザイナーによって作成されたのが、今回話題となった「星座早見盤」でした。

星座早見盤に合わせて、冬の星空をイメージしたパッケージに。

好評を博し、2022年は初の付録付きで実施。

 天体観測時に、星座の位置を確認するのに活用される「星座早見盤」ですが、一説によると中世ヨーロッパには存在していたといわれ、本作はそれをイメージしたデザインとなっています。アドベントカレンダー本体も冬の星空をテーマにデザインされ、「チョコレートを食べながら、星座早見盤を使って冬の星空を楽しんでほしい」という思いがこめられているとのこと。

 中に入っているチョコレートは、冬の星空をイメージした総勢25種のオリジナルスイーツとなっています。絵本の世界に迷い込んだように錯覚するパッケージの中身は、それぞれ異なる日本国内のBean to Barチョコレートメーカーによって製造されたもの。来たるクリスマスまで、25通りの楽しみを提供しています。

国内の異なるメーカーが製造した25種のアソートとなっています。

 残念ながら、本商品は11月1日に数量限定で発売されて既に終売。Instagramのフォロワーは4万人を超えるなど、国内屈指の人気チョコレート店であることに加え、シーズンに合わせて現れる「収集家」により、発売開始当日からわずか20分での完売でした。

 「将来的に日本の新しい『文化』に根付いてくれれば」と、一連の反響について振り返る田中さん。2023年以降ももちろん継続していくとのことです。

<取材協力>
ダンデライオン・チョコレート(Twitter:@DandelionChocoJ/Instagram:@dandelion_chocolate_japan)

(向山純平)