「練習と本番は別物」。リラックス状態で行う練習では出来ていたことが、プレッシャーのかかる本番ではうまく出来なかったとは良く聞く話ですが、それは小さな子どもにとってももちろん同じ。

 ツイッターユーザー・くりさん宅の3歳になる娘さんは、発表会のために家でダンスを猛特訓しましたが……当時のエピソードを収めたツイートに、共感や称賛の声が相次いで寄せられています。

子育てして分かった。
3歳娘の生活発表会。事前に先生から「娘ちゃん、踊りを覚えようと頑張ってますが、なかなか踊れなくて……」と相談。僕は曲と振り付けを教えてもらい自宅で娘と一緒に猛特訓。娘もやる気を出し練習に励む。迎えた発表会当日。お友達が楽しそうに踊る中、娘は舞台で堂々と仁王立ち。

 大観衆を前に緊張してしまったのでしょうか……。どうやら、発表会本番で娘さんは舞台上でじっと立ち尽くしていた模様。

 実は昨年の発表会の時も、同様に棒立ち状態だったようで、自宅での練習中も「今年もそうかもしれないな」という不安と「今年こそは少しは動いてくれるかな?」という期待が入り混じった心境であったとのこと。

 それでも「どんな形であれ、表舞台に立った娘は最高にかわいく、そんな娘を誇りに思います」とくりさん。決して狙った通りの結果にならなくても、逃げださずに本番を迎えた娘さんはとっても立派。子を持つ親であれば、くりさんの気持ちが良く分かるのではないでしょうか。

 出番が終わり、舞台を降りた娘さんに「頑張ったね」と声を掛けると、「がんばった!」「たのしかった!」と充実感に満ちあふれていたとのこと。きっと発表会に参加できたこと自体に喜びを感じていたのでしょう。

 今回の経験を通して、くりさんは「目の前の結果だけを見て何も判断できない」「本番までのプロセスが本当に大切だ」という2つの気付きを得たと言います。

 まだ3歳という年齢ですから、踊れる子がいれば踊れない子もいて当然。これで娘さんの性格や人柄が判断できるはずはないですし、何よりも家族一丸となって自宅で一所懸命ダンスの練習をしたことは、家族の思い出として深く刻まれるはず。

 うまく出来た、出来なかったよりも、目の前の課題に対して子どもが、そして家族がどう立ち向かうか。これが子育てにおいては結果以上に大事である、と筆者も感じます。こうした気付きが一番の収穫だったと言えるでしょう。

 ちなみに、発表会を終えて帰宅した後には、本番で踊るはずだったダンスをノリノリで踊っていたのだとか。やはり本番はちょっぴり固くなっていたのでしょうが、そんな娘さんもくりさんの目にはまぶしく映っていたに違いありません。

<記事化協力>
くりさん(@Crystallineazu1)

(山口弘剛)